宮崎市で、国内外で活躍するバーテンダーが宮崎の焼酎を使ったカクテルを提供するイベントが開かれました。
「焼酎で新しいバー体験を…」
イベントを企画するのは、世界大会で優勝経験もある宮崎市の女性バーテンダーです。
宮崎市中央通にあるバー「Tie＆Loose」。
12月10日、上海で4店舗、国内で5店舗を運営している世界的なバーカンパニーSGGroupのトップバーテンダー・永峯侑弥さんと大渕修一さんを招き、イベントが開かれました。
提供されるカクテルには全て宮崎の焼酎が使われています。
（カクテル紹介）
山猿コラーダ（山猿銅釜蒸留、無花果、ココナッツ、味噌、コーヒー、黒文字）
襲の水割り−極−（襲、松露の仕込み水、ピノノワールの要素）
（客）
「僕はスタンダード（な焼酎）も好きだけど、こうやって創作したようなのも大好きなのでスペシャルな感じがしますね」
「こんなに色々な焼酎があるというのを元々知らなかったので、もっと私たちの年代にもいっぱい知ってほしいなという気持ちで、もっと友達にも紹介したいと思いました」
イベントを企画したのはオーナーの緒方唯さん。
3年前にオーストラリアで開かれたバーテンダーの世界大会に日本代表として出場し、見事オリジナルマティーニ部門で世界一に輝きました。
緒方さんは世界大会で培った人脈を生かし、去年8月から月1回のペースでこうしたイベントを開いています。
（緒方唯さん）
「県外とか海外に行ってカクテルを作らせていただく機会がたくさんあったんですけど、宮崎の方はそういうトップバーテンダーの方と触れ合う機会が少ないと思うので、逆にこれからは宮崎にも呼んで、新しいカクテル体験をしていただきたいなと思って」
緒方さんは、イベントと併せてゲストバーテンダーを地元の酒蔵に案内し宮崎の焼酎を広める活動も行っています。
この日は木城町の尾鈴山蒸留所を見学しました。
（ゲストバーテンダー 永峯侑弥さん）
「お客様への伝え方も変わってきますし、素材を知るとカクテル作りにもつながってくると思う」
ここ数年、インバウンドの増加を背景に県内外で増えてきているという焼酎を使ったカクテル。
世界で活躍するバーテンダーの大渕さんは、ジンやウォッカなど、カクテルのベースとなるスピリッツとは違い、焼酎が持つ本来の風味をカクテルの中で引き出すことで、世界中で焼酎の人気が広がる可能性もあると見ています。
（ゲストバーテンダー 大渕修一さん）
「カクテルと一緒に原料はこれを使ってるよとショットグラスを出したりすると「焼酎って面白いね、全然知らなかった」というような反応をしていて、特に山猫とかは個性的なのでお客さんが焼酎の入口としても受け入れられやすい、良いきっかけを与えるものだと思っています」
（尾鈴山蒸留所 黒木信作代表）
「それぞれの良さを皆さんが引き出してくれて、唯一無二の味わいと香りと世界観を表現してくれているというのが僕はとてもうれしく思います」
世界を経験したトップバーテンダーとして「カクテルの魅力、そして宮崎の焼酎の魅力をさらに広めていきたい」、緒方さんの挑戦はこれからも続きます。
（緒方唯さん）
「飲食業界は若い方の将来なりたい職業から離れていっている部分もあるだろうし、お酒の飲み方も変わってきていると思います。イベントをきっかけに少しでもバーテンダーとかカクテルに興味がある方が増えていってほしいと思っています」
次回のイベントは12月28日、台湾からのゲストバーテンダーを招いて開かれるということです。
