中学校の部活動の地域移行・地域展開です。「指導者の確保」や「地域間格差」が課題となる中、長野県は、オンラインで指導する実証事業を進めています。御代田町のクラブを取材しました。
12月9日夕方、バスケットボールの練習に励む生徒たち。御代田町の地域クラブ「ブロス」です。
信州BWのコーチ:
「オフェンスはボールを受け取ったら必ずどっちかにジャブを入れて1対1をしましょう」
練習の合間に、スクリーン越しに指導が入りました。アドバイスをしていたのは、信州ブレイブウォリアーズのコーチです。
これは、県などが今年度から取り組んでいるICTを活用したクラブ活動の遠隔指導・「オンラインクラブ」です。
2023年から段階的にスタートした中学校の部活動の「地域展開」。
「指導者の確保」が大きな課題となっていて、人口の少ない中山間地域などではより確保が難しく、都市部との「地域間格差」も生まれています。
そこで導入されたのが「オンラインクラブ」です。実証事業として、2025年度は5市町村で4つの種目が行われていて、こちらのクラブも11月から導入しました。
3台のカメラを駆使してさまざまな角度の映像をリアルタイムで送り、長野市にいるコーチが細かくチェックできるようになっています。
自動で動きを追尾する三脚も―。
信州BW・渡辺智之さん:
「フロントチェンジ、レッグスルー、そのあと一回下がってますね」
指導を受けた生徒は―。
2年生:
「すごいところのコーチが的確に指示とか指導をしてくれるのは貴重」
3年生:
「以前、バスケ教室でプロに直接指導してもらったが、それと変わりなくオンラインでも的確な指導をしてもらえてよかった」
信州BW・渡辺智之さん:
「特に長野県はとても広いエリアなので、移動時間がかかったりするところを機材が常駐されることでケアできると非常に良いと感じた」
本格的に導入すると、費用は1人月額3000円から5000円程度の見込みだということです。
県は今後、文科系も含め種目数や実施市町村を増やしていく方針です。