石垣市議会の与党議員らが、国歌「君が代」を歌えるかなどを問うアンケートを市内の小中高生に実施した事がわかりました。

8日の市議会一般質問で友寄永三議員が明らかにしたもので、与党議員が所属する2つの会派が市内の小中高生にアンケートを行い、54人から回答を得たという事です。

質問項目は「入学式や卒業式で歌っているか」など4項目で、調査は保護者を通じ任意で行ったとしています。

石垣市議会は9月議会で「君が代」に関するアンケートの実施を求める決議案を可決しましたが、市の教育委員会は「児童生徒の内心の自由を尊重し教育の中立性を確保する」として実施を見送った経緯があります。

石垣市議会 友寄永三議員:
学習指導要領に則って、授業がしっかりされているのかどうかを確認というだけであって、子どもの内心がどうのということではなかった。学校の先生の意見だけでは分からないという流れがあって、今回の(アンケート)に至っている

教育委員会が見送ったアンケートを市議会議員が実施した事について専門家は次のように指摘します。

琉球大学教育学部 山口剛史教授:
(教育の)中立性を脅かすような不当な支配という言葉を教育基本法では使っているが、その『不当な支配』にあたるような動きになってしまう。習っていない、覚えていないということをもって学校教育の在り方を批判するというのは一方的だ

中山市長は「議会と教育委員会どちらの決定も尊重する」とした上で、「教職員が思想信条で国家を教えるかを判断することが問題だ」と述べました。

沖縄テレビ
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