10年ぶりの日本人ダブル受賞となった2025年のノーベル賞の授賞式まであと1日。
ストックホルムを訪れている北川進さんと坂口志文さんの共同研究者が2人の意外な素顔を明かしてくれました。
米澤正泰さん:
(北川さんは)非常に周りの人に助けられる、または助けを上手に求める方、人たらしって言うんでしょうかね。一人でノーベル賞を取ったんではないともおっしゃってましたから、周りの人に支えられてノーベル賞取られたのだと思います。
ノーベル化学賞を受賞する北川さんの人柄についてこう語るのは、初めての教え子で共同研究者として今回、スウェーデンにも同行している米澤正泰さん(66)です。
北川さんがまだ駆け出しの研究者だった46年前から、ノーベル賞を取ると話していたことがいまでも鮮明に残っているといいます。
米澤正泰さん:
(当時)夜にちょっと食事にいこうよと二人で行って、「ノーベル賞取るんじゃないんですか?」って言ったら「取るんだよ」と。「(ノーベル賞)取れるかどうかというのは分からないけれど、取るために私は研究を続けるんだ」とはっきりおっしゃられた。
一方、生理学・医学賞を受賞する坂口さんの研究室にかつて所属していた京都大学医生物学研究所の伊藤能永教授は、坂口さんと妻の教子さんの「二人三脚」がなければ今の成果は出せていなかったのではないかと話します。
京都大学医生物学研究所・伊藤能永教授:
(Q.共同研究者でありながら、裏方としての奥さまの存在が?)非常にでかいですね。多分、あの研究室にいる人、みんなそう思っていると思います。社交的な教子さんが対外的な仕事を引き受けることで、坂口さんが研究に集中することが出来る環境が整えられているといいます。
伊藤教授によると、坂口さんが教え子たちに常日頃から伝えていることがあります。
京都大学医生物学研究所・伊藤能永教授:
研究は色々と一筋縄にはいかないので、粘り強く時間をかけて、いい仕事をするようにと、いつもおっしゃっています。
有言実行で積み上げた努力が最高の栄誉につながりました。
ノーベル賞の授賞式は現地時間10日、日本時間の11日未明に行われます。