休日に子どもの具合が悪くなると保護者は「きょう小児科の当番医はどこだろう」と探すのではないだろうか。

北海道札幌市でこの「小児科当番医」の体制が大きく変わってきている。

不安と期待を探った。

「(Q:休日当番医を利用したことは?)1回あります。お熱出ちゃった時に。いつも行っているところの予約が間に合わなくて行ったことあります。いつ何が起こるかわかんないので(休日当番医が)やってくれているのは安心できます」

「何もなくても症状がわかれば一番ホッとできるので。症状さえわかればいいなっていうのもあって行きますね」(いずれも札幌市民)

休みの日に子どもが熱を出したり具合が悪くなったりすると、頼りになるのが小児科の休日当番医。

頼りになる小児科の休日当番医
頼りになる小児科の休日当番医
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札幌市では当番医を担える医療機関が2015年度には74施設あったが、2025年度は46施設にまで減った。

このため10月から小児科の休日当番医の体制が縮小され、日曜・祝日は3、4か所だったのが2か所、年末年始などの連休は4、5か所から3か所となった。

これを補おうと地域の中核病院が臨時で当番医に加わり、現状では「日曜・祝日の3か所」がなんとか維持されている。

札幌市では当番医を担える医療機関が46施設にまで減少
札幌市では当番医を担える医療機関が46施設にまで減少

小児科の休日当番医が減り続けている理由

札幌市西区の「ふるた小児科クリニック」。

院長の古田博文さんは2023年から「札幌市小児科医会」の会長も務めている。

小児科の休日当番医はなぜ減り続けているのか。

「5~6年ぐらい前から新しいところができずに、会員(医師)の高齢化がどんどん毎年1歳ずつ平均年齢が上がっていくことになりますから、だんだんだんだん回しきれなくなるのが一番の問題」

「ゴールデンウィークや年末年始に(休日当番医が)当たる可能性が、長くて3年、運が悪いと2年に1回。だから1年休むと、次また年末年始に当たるみたいになってしまって、実際にそれが理由で辞めるとか、人が集まらないとかそういったことはかなり切実に起こってきている」(札幌市小児科医会 古田博文会長)

背景には医師の高齢化と医療現場の重い負担があった。

札幌市小児科医会の古田博文会長
札幌市小児科医会の古田博文会長

インフルエンザが猛威を振るう今、医療機関の中には午前9時から14時間にもわたって200人近い外来患者を診察したケースがあったという。

札幌市は2026年4月以降、日曜・祝日にも小児科に対応できる医療機関を3か所維持しようと計画を進めている。

その3か所目を担うのが札幌市中央区にある「夜間急病センター」だ。

普段は夜、急に具合が悪くなった人の応急処置をしているが、2026年度からは休みの日の日中にも子どもを診ることになる。

札幌市中央区にある「夜間急病センター」
札幌市中央区にある「夜間急病センター」

新たな体制づくりをするために…

しかし、体制を整えるのは簡単ではない。

「小児科医がそもそも集まるか。大学病院や小児科医会、病院などに依頼をかけて、これから手が挙がってくるか、というところ。看護師さんが例えば一診(医師1人)体制だったら、6~7人が必要。医師2人だったら9人とかもっと必要になるし、何診でやるかによっても違う。薬剤師は1人、検査技師は1人、医療事務が4~5人っていう感じでやんなきゃいけないので」(夜間急病センター 井上弘行センター長)

今後は溶連菌などが検査できるよう、診療レベルを上げることや処方できる薬の種類を増やすこと。

院外の薬局が対応してくれることなども調整していくという。

「当センターは薬局が併設されていないので、ちょっと遠くの院外薬局に行かなきゃいけないところが今後の課題」(井上センター長)

夜間急病センターの井上弘行センター長
夜間急病センターの井上弘行センター長

約4か月後に大きく変わろうとしている、休日の小児科医療体制。

古田さんはかかりつけ医との使い分けが、適切に判断されることを期待している。

「あすまで様子を見ておくのは心配かなと思って、病院に行きたいという普通の発想で受診されると思いますから、できればそういう方は我々としても診たいと思うし、下手に遠慮して1、2日置いたがゆえに具合が悪くなってしまったら本末転倒なので。『月曜日に行こうかな』とか『やっぱりきょう日中に診てもらいたい』という人たちがうまく分かれてくるのが一番いいんじゃないかと思う」(札幌市小児科医会 古田博文会長)

古田博文会長
古田博文会長

相談窓口一覧

【休日に子どもの体調が悪化した時…こんな相談先も】

<#8000> 北海道小児救急電話相談
→看護師や状況によっては小児科医がアドバイスしてもらえる。
 毎日午後7時~翌午前8時まで対応。

<#7119> 救急安心センターさっぽろ
→看護師がアドバイスしてもらえる。
 24時間365日対応。対象地域は札幌を含む近郊の10市町村。

<こどもの症状 受診の目安ナビ>
札幌市が8月から始めている、無料のWEB相談サービス。
子どもの症状を入力すると

「救急車を呼ぶ」
「すぐ受診」
「要受診」
「家で様子見」

の4段階で判定してもらえる。
2026年2月末まで実証実験する予定だが、本格導入される可能性もある。

休日に子どもの体調が悪化したら?こんな相談先が
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北海道文化放送
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