スポンジ生地でバナナと生クリームを包んだ長野県飯山市の冬の名物「バナナボート」。今年も販売が本格化し、市内の菓子店には心待ちにしていた客が訪れています。
ふわふわのスポンジ生地に生クリームを塗って、バナナを乗せます。巻きすで巻いて、さらに生クリームを追加。「バナナボート」の完成です!
飯山市の老舗和菓子店「大黒屋製菓舗」。11月から販売しています。
市内から:
「バナナボートも1本もらっていきます」
市内から:
「飯山の名物、この時期の。やっぱ冬だなと、いよいよ雪だなって」
市内から:
「通りかかったら見えたので、今年初、食べようかなと。急に食べたくなって」
『飯山の冬の名物』として定着しているバナナボート。こちらの大黒屋が発祥で、50年以上前に3代目の佐藤信一さんが考案しました。
大黒屋製菓舗・佐藤信一さん:
「クリスマスケーキをやろうと思ってやりだしたらあまり売れなくて、宣伝するためにカステラを作り出した。バナナボートなんて名前つけて今に至ります」
クリスマスケーキのスポンジを使い当時、高級だったバナナを組み合わせたところ大ヒット!
新鮮なうちに食べてもらおうと「冬限定」の商品にしました。
名前は1950年代後半にはやっていた歌の名前から取ったそうです。
50年以上作り続けていますが、佐藤さんは今でも「さらにおいしくできないか」と試行錯誤しています。
大黒屋製菓舗・佐藤信一さん:
「三位一体、カステラとバナナとクリームが合うか合わないか、それを毎日考えています。毎日が修業と勉強です」
(記者リポート)
「たっぷりの生クリームとバナナが口の中いっぱいに広がって、とても幸せな気持ちになります。ホイップクリームが軽やかなので、ペロッと食べられます」
市内から:
「安価な割にボリュームがあって、おいしいところ(が好き)。(家族)2人で1個ずつ、普通だったら半分こして食べると思うんですが、きょうは奮発して1人1個いただこうと」
山ノ内から:
「健診があってその帰りのご褒美で寄った。ほかのところと比べて、あっさりとして食べられる」
大黒屋では2025年3月頃まで販売する予定です。
さて、バナナボートは大黒屋で作られて以降、町おこしの一環として市内の菓子店にも広まっていきました。今では9店舗で提供されています。
洋菓子とパンの店「サン,ローラン」。こちらのバナナボートは地元産の卵をふんだんに使い、ふわふわの生地が特徴です。
中野から:
「すごくおいしいので毎年楽しみです。やわらくて、甘くておいしいです。サイズもちょうどいいし」
中野から:
「たまに通ったりすると、『バナナボート始めました』って出ていて、時期が来たなと」
サン,ローラン・平野正美さん:
「飯山を思い出しながら、飯山といえばというお菓子になってきているので、いろんなお店で食べ比べてもらって飯山を満喫してもらえれば」
各店で味や作り方が違う「バナナボート」。飯山の冬の名物を食べ比べ、お気に入りを見つけるのも楽しいかもしれません。