28日午前、東京・荒川区にある民泊施設に警視庁が家宅捜索に入りました、。
この民泊施設では、条例で禁じられている平日に客を宿泊させ、業務改善命令が出されたあとも営業を継続していた疑いが持たれています。
そうした法令に違反する営業に加え、今、各地で施設周辺でのトラブルが問題になっています。
青井実キャスター:
こういった民泊の問題が出てきているわけですが、観光客のモラルの問題もあるし事業者の問題もあると。どの辺、注目しますか?
SPキャスター・柳澤秀夫さん:
そこを整理して考えなきゃいけないと思うんですよ。過熱したインバウンドブームでオーバーツーリズムが問題になってきてますけど、法令違反の業者とルールやマナー違反の観光客と、ここは分けて整理して考えていく必要があると思うんですよね。
宮司愛海キャスター:
この民泊ですがどんどん増えていまして、届け出をしている住宅数はコロナ禍で一度下がったものの、2025年は3万6000件以上にも及んでいるということです。ただ、いいところもあるわけです。平松解説副委員長によりますと、例えば、増加する外国人観光客の方々の宿泊先の確保につながっている、受け皿になっているという話ですとか、あとは住宅を活用した新しいビジネスにもなっているといったいいところもあるわけです。ただ一方で、騒音などの近隣トラブルも相次いでいると。こうした中で28日、強制捜査が行われたという流れになります。
青井実キャスター:
強制捜査に乗り出したのはなぜだと思いますか?
SPキャスター・柳澤秀夫さん:
「こういう悪いことしちゃだめだよ」ということを広く知ってもらう1つのきっかけにしたいという捜査当局側の思いみたいなものがあるんじゃないかと思います。
宮司愛海キャスター:
実際に、都内で民泊を運営・管理している会社の方々にお話を聞きますと、「民泊は検査がなく届け出だけでできてしまうので、ルールを守らない事業者が出てきてしまう」といった話が出てきました。そして、「民泊は近隣住民にとってデメリットも多いので、その溝をどう埋めていくのかが課題だ」という声が事業者からは上がっています。
青井実キャスター:
取り締まりの強化は拡大していくけれども、無許可で民泊を運営するという“闇民泊”みたいなものが増える懸念もあるわけで、対策・改善策が求められるわけですが、どう折り合いつければいいですか。
SPキャスター・柳澤秀夫さん:
難しいと思いますよ。当事者の意見をしっかり聞いたうえで、やっぱり周辺の人たちの意見考えも合わせながら、ルールは厳格に作るべきだと思います。ただし、状況が変わっていく可能性もあるので、そこは柔軟に対応しながらその状況に合わせて適用していくことが必要になってくるんじゃないですかね。
青井実キャスター:
ただ、さっき宮司さんも言ったように悪い面だけ取り上げられるけれども、いい面ももちろんあるわけですね。
SPキャスター・柳澤秀夫さん:
そこを混在させてしまうと、外国人嫌だなっていう排斥の動きになりかねないし、そうじゃなくて経済効果も一方ではあるわけですから、そこは仕分けして考えていく必要があると思います。
青井実キャスター:
あとは、民泊というのができて10年ぐらいしかたってないので、その中での制度ですからね。
SPキャスター・柳澤秀夫さん:
ちょっと見直してもいい時期に来ているかもしれませんね。10年というひと区切りで。
青井実キャスター:
そういったところも含めて改善していってほしいと思います。