発生から3日目を迎えた香港の高層住宅で発生した大規模火災。

住民:
とても悲しいです。ここに30年以上住んでいますから。

火災の火元とみられる映像では、緑のネットで覆われた高層住宅の下の部分から炎が上がっているのが確認できます。
炎は、瞬く間に燃え広がっていきます。

4000人以上が生活する香港の高層住宅が密集する団地で発生した過去最悪の大規模火災。

発生から3日目、香港メディアによりますと、消防当局は日本時間の28日昼ごろ、火災について「ほぼ消し止めた」と発表しました。

そして28日午後、香港当局は死者が少なくとも128人となり負傷者も79人と発表。
約200人と連絡がいまだ取れていない状況です。

火がここまで燃え広がった原因の1つは、修繕工事で使われていた竹の足場にあるとみられます。

香港では、工事現場で竹の足場が使われることが多く、現地メディアは、この竹の足場から火の粉が風で燃え移ったとの見方を伝えています。

香港市民:
鉄製の足場はあまり見かけない。伝統式のものはよく(竹が)使われます。今回の火災前から危険だと思っていました。だから金属の足場に替えるべきだと思います。

今回の火災を受けて、香港当局は香港の建築現場で伝統的に使われている竹の足場を金属に変えるよう、業者に義務付けることを決めました。

そして28日午後、高層住宅の修繕工事のコンサルタントをしていた会社の2人が火災に関連して新たに逮捕された他、当局は火災のあった建物で火災報知機が正常に作動しなかったと発表しています。

出火原因の特定や責任について調査も進む中、避難所には多くの人が身を寄せて不安な日々を過ごしています。

カメラに向かって写真を見せてくれる男性。
写っているのはまだ見つかっていない男性の両親です。

両親が行方不明の男性:
ニュースで火災を知ってすぐに電話しました。でも両親は出ませんでした。電話の電源が切れた状態でした。ただ両親が生きているのか死んでいるのかを知りたい。それ以上の望みはない。私は今お母さんを見つけたいだけ。

両親は火元となった棟の27階に住んでいたといいます。

消火活動が一段落したことでこれから捜索や救助活動を行えるエリアが拡大する見通しで、今後、さらに犠牲者が増える恐れもあります。

フジテレビ
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国際取材部
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