今シーズン限りで現役を引退するモンテディオ山形のミッドフィルダー南秀仁選手が会見を開き、現役生活に終止符を打つ今の思いを語った。
(MF#18・南秀仁選手)
「絶頂期というか、一番いい脂の乗った時期をモンテディオ山形のためにプレーできたのはよかった」
26日午後、天童市のNDソフトスタジアム山形で引退会見に臨んだモンテディオ山形のMF・南秀仁選手(32)。
神奈川出身で、2010年に東京ヴェルディでJリーグデビュー。
2017年の山形加入後、9シーズンにわたりアイデアあふれるパスセンスと、卓越したゲームコントロールでチームを支えてきた。
昨シーズンはキャプテンとしてチームをまとめ、リーグ4位でJ1昇格プレーオフ準決勝進出に貢献。
しかし今シーズンはけがの影響で、公式戦の出場は前節の磐田戦のみとなっていた。
(MF#18・南秀仁選手)
「100%の体で、1シーズン高い強度でやっていくことが徐々に厳しいと感じて、今シーズンでやめる決断をした。モンテディオ山形をJ1に昇格させられなかったことが唯一の心残り」
自分のアシストでゴールを決めた選手の笑顔を見るのが好きだったと語る南選手。
印象に残ったアシストについて聞かれると…。
(MF#18・南秀仁選手)
「おととし(2023年)アウェイの藤枝戦で後藤優介が決めたゴール。あのアシストは自分でもしびれた。左後ろから後藤優介が声を出しながら走ってきて、見てはいないが声の大きさや聴こえ具合で、“大体この辺かな”と落としたボールが本当にきれいにいったので、自分を信じたアシストだった」
チームを支えた背番号18。
現役生活最後の試合は、29日(土)のJ2最終節・ホームでの藤枝戦。
(MF#18・南秀仁選手)
「自分が今までやってきたものをすべて出す覚悟でいる。最後のサッカーを楽しみながら自分自身を表現したい」
26日の「最後の公開練習」には約200人のサポーターがかけつけ、南選手は30分以上ファンサービスをしていたという。
最初にファンエリアに行き、最後までファンエリアにいたそう。
ファンに愛され、ファンを愛した証。
南選手にとってモンテディオ山形は特別なクラブであったことは間違いない。
後藤選手へのアシストを記憶に残るものとして出したところが南選手らしい。
その時の相手と同じ相手・藤枝との対戦が最終戦。不思議な縁を感じずにはいられない。
※映像の途中、試合映像は権利の都合でロゴマークになっています