境内のモミジが赤く色づき紅葉のピークを迎えた、東京・世田谷区の豪徳寺が連日、外国人観光客だらけに?
人気の理由は猫でした。

境内にさまざまな猫が飾られ“招き猫発祥の地”とも呼ばれる豪徳寺。

奉納棚には1万個ほどの大小さまざまな招き猫が所狭しと並び、多くの外国人観光客が熱心に撮影していました。

香港から来たという女性3人組は、招き猫と紅葉の見事なコラボレーションを撮影し、「すごく幸せです。私たちはこの招き猫を買うために長い時間待ったんです」と、ご満悦の様子。

招き猫の販売所には連日、長蛇の列が。
1日に1000個以上の招き猫が売れるといい、生産が追い付かず1人1個の購入制限が設けられました。

ちなみに売れ筋は6cmと8cmの小さなサイズだといいます。

訪れる人の9割近くが海外からの観光客だという豪徳寺。
世田谷区の閑静な住宅街にあります。

地元の生活に密着した路面電車・東急世田谷線にも外国人観光客の乗客が増加。

住民からは「(海外からの人が)多いですね。皆さんお寺に」「2年前くらいから増えた。驚いている、増えて」といった声が聞かれました。

この豪徳寺の“招き猫人気”のきっかけは、SNSでした。
豪徳寺が“Lucky Cat Temple”としてSNSで拡散され、海外から訪れる観光客が少しずつ増加。

そして2025年8月来日していたアメリカの歌姫・ビリー・アイリッシュさんが豪徳寺を訪れ、SNSに招き猫の画像を投稿。

すると9月以降、訪れる外国人観光客がさらに増えたといいます。

購入した招き猫は通常自宅に持ち帰り、願いがかなったあとで寺に奉納するのですが、外国人の多くが買った招き猫にすぐ願い事を書き、次々と奉納棚に置いていくのです。

棚がいっぱいになった招き猫は年1回のおたき上げで供養されます。

ところが、増える一方の招き猫に年に一度では追い付かず、寺ではおたき上げの回数を増やし対応しているということです。