茂木敏充外務相は20日、参院外交防衛委員会に出席し、中国政府が日本への渡航を控えるよう注意喚起していることについて、「この1カ月で日本の治安がそんなに悪くなったのか。治安がいい国であるのは間違いない。夜に誰でも一人でも安心して外出できる国は少ない」と述べて、日本が安全な国だと強調し、中国政府の対応に疑問を呈した。
一方で、「中国との間に懸案や課題があることは事実だ。様々なレベルでしっかりと協議を行い、懸案や課題をできるだけ減らす一方で理解や協力を増やしていく。こういった取り組みが必要だ」として、冷え込んだ日中関係の改善に努める姿勢を強調した。
高市首相の台湾有事を巡る国会答弁を受けて中国外務省は14日、自国民に対して、「最近、日本の指導者が公然と台湾問題で挑発的発言を行い、日本に滞在する中国人の安全に重大なリスクをもたらしている」などと説明した上で「日本への渡航を当面控えるよう」注意喚起していた。