老朽化などのため香川県が解体を決めている高松市の旧香川県立体育館について、民間の団体が11月18日、解体を考え直すよう求める署名と要望書を県側に提出しました。
建築家などでつくる旧香川県立体育館再生委員会の長田慶太委員長が香川県教育委員会の淀谷圭三郎教育長に署名と要望書を手渡しました。
世界的な建築家、丹下健三さんが設計した高松市の旧香川県立体育館は老朽化や耐震不足を理由に県が10億円をかけて解体することが決まっていて、11月19日に開会する県議会に解体業者との契約を結ぶ議案が提案されます。
要望書では、体育館は香川県にとって貴重な文化的資産だとして解体を考え直すよう知事と教育長に求めています。合わせて提出された署名は県の内外から寄せられた4万9247人分で、今年7月末から3カ月余りで集まったということです。
(旧香川県立体育館再生委員会 長田慶太委員長)
「3カ月という期間でこれだけ集まるとは思っていなかった。大きな民意ではないか。金の使われ方として検証ができていない状態で進んでいることに問題意識を持っている」
(香川県教育委員会 淀谷圭三郎教育長)
「一定数の保存を求める声があると改めて感じた。そういった声がある中で心苦しいが、安全性の確保を急ぎたいことから解体の手続きを進めていきたい」
再生委員会は香川県議会の議長宛ての陳情書も提出しました。