11月18日夕方に静岡市内で開かれた農林水産省関東農政局の会見。
2025年のコメの収穫量は746万8000tで、2024年より1割ほど増える見込みだと発表しました。
関東農政局静岡県拠点・河合亮子 地方参事官:
ざっくりいうと過去10年間で2番目に良かった。あるいは平成29年以来、一番良かった
暑さはあったものの天候に恵まれ、作柄もよかったことが要因だと分析しています。
一方で…
11月14日に発表されたコメの平均価格は5kgあたり4316円。
前の週より81円上がり、“最高値”を更新しました。
田子重セナ店・内記寿治 店長:
こちらがお米のコーナーです(Q.現状の値段は?)税抜き4000円以下のおコメは現状ありません。高いお米は5000円近い価格になっています。
静岡市葵区のスーパーでも販売されているコメのほとんどが税抜きで4000円代。
陳列されている棚を見ていた買い物客の中には、価格を見て考え込む人もしばしばみられました。
買い物客:
値段高いですよ。今まで備蓄米や古古米は5kgで2000円いかなかった。お米が高級品になっちゃって切り餅を焼いて食べている
買い物客:
お米買っていない(Q.何で食べている?)パックご飯。(物価高は)もう年金暮らしには大変(Q.家計を苦しめる?)本当に大変
いま、店で売れ行きがいいのは新米ではなく“ブレンド米”。
同じ産地で複数の品種を混ぜたコメは銘柄米に比べ100円~200円ほど安く、需要も増えているといいます。
値段の推移が見通せない中、販売する店側としてはいまの価格から1割程度安くなることを臨んでいます。
田子重セナ店・内記寿治 店長:
店としては1割程度安くなって3000円台で販売できれば
高値が続くコメの価格。
鈴木憲和 農水相は11月18日の閣議後会見でも改めて「価格はマーケットで決まるもので、需給の安定を図る」と強調しました。
鈴木憲和 農水相:
価格は現状では引き続き高いと見られているが、向こう3カ月では低下するとの見方が示されています。いずれにしても価格はマーケットの中で決まっていくものでありますので、大臣としての立場で何か申し上げませんが、引き続き需給の安定をしっかりと図ることによって価格の安定を図ってまいりたい
一方で、経済対策として政府は“おこめ券”の活用などを盛り込む方針です。
鈴木憲和 農水相:
なかなかスーパーに行っても今の価格だと手が届かない、買う量を減らしている人に応えていく必要があろうかと思います。重点支援交付金を活用し、食料品の高騰対策をやらせてもらえたら
政府は“おこめ券”の活用のほかガソリンや軽油の減税、また、2026年1月~3月に一般的な家庭で6000円程度、電気・ガス料金の補助をする方向で調整しています。
経済対策全体の規模は17兆円を超える見通しで、21日に閣議決定される予定です。
光田有志アナウンサー:
物価高が進む中、政府の中では対策が検討されています。これらについて住民はどのように受け止めているのでしょうか?
女性:
うれしいけど数年後に結局税金で取られると思うのでわからない。パフォーマンスかなって
女性:
ありがたいといえばありがたいけど、短期的というかそれだけでいいのかなって
懐疑的な見方もある一方で、多くの人が求めていたのは実行する“スピード”です。
女性:
もっと早く手を打ってくれなかったのかなと
男性:
給料が上がらない中で物価が上がっているので、いま急いでやってもらえたらありがたい
男性:
以前の国・政府より迅速に対応している気はするけど、まだこちらに降りてきていないのでこれからに期待しています
高市政権が掲げる「強い経済」を実現できるのか…大型の経済対策はその規模に見合った実効性が問われることになります。