バングラデシュの特別法廷は17日、2024年の反政府デモを武力で弾圧し多数の死傷者を出したとして、人道に対する罪に問われたハシナ前首相に求刑通り死刑判決を言い渡しました。
バングラデシュでは2024年7月に起きた反政府デモで学生らによるデモ隊と治安部隊が衝突し地元メディアによりますと約1400人が死亡しました。
当時首相だったハシナ氏は、デモ鎮圧のために殺傷力の高い武器の使用を命じたとして、「人道に対する罪」に問われていましたがバングラデシュの特別法廷は17日、求刑通り死刑判決を言い渡しました。
バングラデシュの暫定政権は判決後、ハシナ氏の逃亡先であるインド政府に身柄引き渡しを改めて要請しましたがこれまで応じていないため、刑が執行される可能性は低いとみられます。
ハシナ氏は判決後、声明を発表し、「デモ隊の殺害を命じたことはない」と容疑を否認した上で、「自らを弁護する機会を与えられなかった」として司法当局を批判しています。