全国でクマによる人身被害が相次ぐ中政府は11月14日「クマ被害対策パッケージ」をとりまとめた。
これを受け県は対策会議を開き、県内での対応について協議した。

まずは「人の生活圏への侵入を防ぐ対策」。
「人とクマのすみ分け」を進めるために県が現在行っている管理河川のやぶの刈り払いの継続や、地域が行う不要果樹の伐採を支援する。
また、学校や保育園、観光協会などに専門家を派遣し研修会を行う。
農作物への対応として電気柵の設置や、ICTを使った「わな」の購入も支援する。
さらに「過剰な個体を捕獲し、被害を軽減する対策」として猟友会や市町村の職員が使うヘルメットなど装備品の購入や訓練費用を支援するほか、現在1人だけの
「麻酔銃の取り扱い者」を3人に増加。そして来年の春にはクマの捕獲を一層強化するとしている。
この他山形大学と連携しての生息状況や被害実態の把握。AIカメラを利用し、侵入経路を把握するための実証実験の実施。ガバメントハンターの確保、育成についても議論を続けていくとした。

吉村知事は、現在のクマを巡る状況を「災害と同じ」としたうえで、次のように述べました。

(吉村知事)
「県民の安全安心を守ることが一番大事。職員間でも助け合って取り組んでいきたい。現場対応力ということで、市町村、猟友会、警察官の装備品も支援する。安全を確保しながら対策をとってほしい」

県は事業を速やかに進めるため、12月補正予算案にクマ被害防止の緊急対策費として5300万円を盛り込む。
より緊急性を要する事業については専決処分で対応していく。

さくらんぼテレビ
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