17日午前10時過ぎ、天皇・皇后両陛下の長女・愛子さまは、集まった人たちに笑顔で手を振り、皇居を出発されました。

初めての外国公式訪問となるラオスに向かわれる愛子さま。
羽田空港の搭乗ゲート前では、宮内庁職員らの見送りに「私自身も精いっぱいがんばってきます」「緊張しております。国際線も久しぶりで…」などとあいさつされました。

そして午前11時ごろ、民間機に乗り込み経由地のタイに向かわれました。

東南アジアのラオスは、ベトナムやタイ、中国と国境を接し、仏教への信仰が厚い親日国です。

愛子さまのご到着を前に、現地の人たちからは「愛子さまがラオスに来てくれて光栄です」と歓迎の声が聞かれます。

17日の出発に先立ち、天皇ご一家は東京外国語大学の菊池副学長を招き、ラオスの歴史について、ご家族そろって説明を受けられました。

東京外国語大学・菊池陽子副学長:
(愛子さまは)非常に歴史に関心を持たれているとお見受けした。両陛下も愛子さまも筆記をしながら、こちらが恐縮するぐらい熱心に聞いてくださいました。

熱心にメモを取るなどして、愛子さま初の外国公式訪問への準備に臨まれた天皇ご一家。

ラオスへは、2012年に皇太子時代の天皇陛下が公式訪問されています。

黄金の仏塔「タートルアン」や世界遺産の古都「ルアンパバーン」の視察などを通じ、ラオスの人たちと親善を深められました。

日本に戻られると、当時お住まいだった東宮御所で、雅子さまと小学生だった愛子さまの出迎えを受けられました。

側近によりますと、愛子さまは陛下のラオス訪問時のアルバムをご一家で見たり、資料を読み込むなど準備を重ねられたといいます。

そんな愛子さまに、陛下はラオスでの食事の思い出を伝えられたそうです。

東京外国語大学・菊池陽子副学長:
(陛下は)ラオスはとても料理がおいしいということはおっしゃっていました。とてもおいしいという話を陛下がなさっていたら、(愛子さまも)「もうそれも楽しみ」ということをおっしゃっていました。

13年前、陛下が「ルアンパバーン」での船上昼食会でラオス料理のもてなしを受けられた際の映像があります。

陛下は、ラオスの主食である竹編みのかごで提供されるもち米「カオニャオ」に親近感を覚え、「その国の文化の一端に触れることができることも外国訪問の楽しみ」と述べられていました。

豊富な経験をもとに愛子さまの初めての外国訪問を細やかに支えられる両陛下。

愛子さまは日本時間17日夜、首都ビエンチャンに到着されます。

18日に国家主席を表敬訪問して天皇陛下からのメッセージを伝え、晩さん会などの公式行事に臨むほか、日本が支援する様々な施設などを視察し、22日に帰国されます。