イギリス南西部にあるウェールズの街で撮影されたのは、すさまじい勢いで市街地をのみ込む濁流。
茶色く濁った水は建物の中にまで流れ込んでいます。
店が立ち並ぶ通りでは、白い車が濁流に押し流されていました。

「クラウディア」と名付けられた嵐が直撃し、川の堤防が決壊。
街が大規模な洪水に見舞われました。

洪水被害を目の当たりにした住民の女性は、「恐ろしいです。大きな音で目が覚めて、懐中電灯で外を照らすと、街はすでに濁流にのみ込まれていました」と振り返ります。

嵐が過ぎ去ったあと、街の人々は土砂の撤去作業などに追われていました。

今回の嵐「クラウディア」がもたらしたのは洪水被害だけではありません。

ポルトガル南部のアルガルベでは15日、竜巻が発生しました。

その猛威に襲われたキャンプ場の周辺には、がれきが散乱。
木々も根こそぎ倒れ、建物の屋根や外壁は剥がれ落ちた状態です。

上空から撮影されたドローン映像でも、広い範囲にわたって建物が壊れるなど惨状が確認できます。

この竜巻で、倒木の下敷きになった85歳のイギリス人女性が死亡。
近くのホテルにいた28人がけがをしたということです。

こうして、イギリスやポルトガル、スペインなどヨーロッパ各国で深刻な被害をもたらした嵐「クラウディア」。
各地で復旧作業が続けられています。