わなに捕らえられたクマ。
うなり声を上げながら、おりの中で暴れています。
人が近づくと、何度も低いうなり声を上げて威嚇していました。
過去最悪となっているクマ被害。
この週末も各地で人身被害や目撃が相次ぎました。
16日午前7時半過ぎ、秋田市の住宅街で停車した車の前に巨大なクマが突然現れました。
撮影者:
おおマジか。でっか。ええ待って、怖っ!
車内から不安の声が上がる中、クマは車の横を通り過ぎていきました。
撮影者:
刺激を与えないように停車してやり過ごそうと思いました。サイズにとても驚きました。
その後、クマは道の先にある団地のほうに向かっていったということです。
秋田市の深夜の道路で発見したのは、車の前をゆっくりと歩くクマ。
中央分離帯を渡り反対車線へと移動すると、撮影者の車をじっと見ています。
撮影者家族:
こっち向いたので、怒ったりしたらどうしようとは思った。一瞬振り返ったんですが、その時にこっち向かってこないかなって。ガラスも割るパワーがあると聞くので、来るなよと思ってた。
相次ぐクマの出没に、撮影者の夫婦は生活への影響が出ているといいます。
撮影者家族:
子どもを1人で歩かせる状況ではない。秋田市の中心街に出ている。子どもを外で遊ばせられない。
2025年度のクマによる死者数は13人で過去最悪となる中、新たな犠牲者の可能性も。
秋田県の鹿角市では16日午後3時半ごろ、田んぼで高齢女性が倒れているのが見つかり死亡が確認されました。
女性の頭や顔などには動物にひっかかれたような傷がありました。
警察はクマに襲われた可能性があるとみて、身元や死因について調べています。
撮影者:
仁王立ちしてるよ。怖い。
一方、クマの目撃情報が相次いでいた福島・喜多方市では、16日午前6時半前に箱わなにかかるクマが確認されました。
その後、住民の安全性を確保できるとして、市長の判断で「緊急銃猟」で駆除しました。
駆除されたクマは体長約85cmのオスで、周辺で目撃が相次いでいたクマと同じ個体とみられています。
近隣住民:
裏に保育所があるから、子どもたちも危ないなと思って。
また、同じ福島県の磐梯町では午前8時過ぎ、電気柵を撤去していた80代の男性がクマに襲われ頭や足などにけがをしました。
宮城・仙台市青葉区の住宅近くでは、わなにかかった親グマとその近くにとどまる子グマを発見されました。
わなにかかったのは体長1メートルほどの親グマで、発見から約7時間後に2頭とも駆除されました。
近隣住民:
クマがいるところに私たちが住んでる。仕方ないところはあるが、捕まってだいぶ安心した。
“災害級”のクマ被害が止まらない日本列島では、17日もクマの出没が相次いでいます。
岩手・岩泉町では、住宅街の近くにある柿の木に親子とみられるクマ2頭が登っているのが発見されました。
器用に前脚で枝を手前に引っ張り柿の実を食べるクマ。
近隣住民:
先週もちょうど子どものお迎えに来たときに「あぁ~いる」と思った。不安です。
警察は、現場周辺の交通を規制し町と連携して警戒に当たっていますが、午後4時時点でクマはその場に居座り続けているということです。
環境省は17日午後、2025年4月から10月末までの間にクマの被害に遭った人の数が全国で過去最悪の196人に上ったと明らかにしました。
全国で続くクマ被害はいつまで続くのでしょうか。