紅葉シーズンが本格化し、大野市の九頭竜湖周辺の山々は鮮やかな色に染まっています。静かな湖面には紅葉の赤や黄色が映り込み、まるで絵画のような光景に。湖上からしか見られない特別な紅葉を取材しました。

田島嘉晃アナウンサー:
「大野市の九頭竜ダムです。 葉の色付きがだいぶ進んできました。紅葉を楽しむ人の姿も見られます」
   
赤く染まるモミジやカエデ。澄んだ空気の中、緑や黄色の木々が織りなす秋のグラデーションが目の前に広がっています。
  
岐阜県からの観光客は「緑、黄色、青と、とてもきれいです」と話し、この時期にしか見られない景色を楽しんでいました。

紅葉を違った角度から楽しめるのも、九頭竜湖の魅力の一つです。藤原秀揮さんは、地元でレンタルボート会社を営んでいます。サクラマスなどが生息する九頭竜湖は釣りのスポットとしても知られていて、釣り客はボートから紅葉を楽しめます。
  
「道路から見る景色と逆方向なので、変わった紅葉の見方ができるんです」と藤原さん。今回、撮影のために特別にボートに乗せてもらい、藤原さんの案内で九頭竜湖の紅葉ウォッチングへと向かいました。
   
「ボートが動くとひんやりしますね」(田島アナ)
  
「今日は特に朝、放射冷却で冷えているから。だいたい大野市街地と2度から3度違うので」(藤原さん)

やがて九頭竜湖にかかる全長266メートルの橋「箱ヶ瀬橋」が見えてきました。
  
「橋の色がオレンジなので、紅葉にぴったりですね。植林されている針葉樹とのコントラストもいいですね」(田島アナ)
   
「まんべんなく色付いているところもあれば、植林されている木々の緑、そして黄色と、きれいなコントラストになっている。新緑もいいですが、やっぱり紅葉の時期の方が見ごたえはあります」(藤原さん)
  
紅葉がふっくらと盛り上がって見え、四方から包み込まれるような感覚になります。
  
「湖に出ないと見られない風景なので、釣りだけではなくてカヌーやサップの方など、湖に出られる人の特権ですね」(藤原さん)

藤原さんによりますと、3月の土砂崩れで国道158号が通行止めになりましたが、その後整備された仮設道路を通って、岐阜県から紅葉を見に訪れる人も多いということです。
   
紅葉シーズンならではのにぎわいが戻りつつある九頭竜。地元の人たちにとっても、
うれしい季節となっています。
  
藤原さんによると、九頭竜湖周辺の紅葉の見頃は今週末まで。紅葉に包まれた九頭竜湖は、まもなく冬の静けさへと移り変わります。
   
※ボートは釣り客用で、紅葉だけを楽しみたいという人は乗船不可。

福井テレビ
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