“渋滞の元”が一夜で消えることに
JR仙台駅東口の目の前にある「信号のない横断歩道」が、ついに撤去される。改修工事は12月中旬に一晩で実施される見通しで、20年前に地域住民の要望で設置された“駅前の動線”は、静かにその役割を終えることになる。
廃止されるのは、東口ロータリーと直結する東七番丁通の横断歩道。近年は、東口再開発に伴って車両・歩行者ともに急増し、通勤時間帯やプロ野球・楽天の試合開催時には、車列が断続的に続き、慢性的な渋滞の原因となっていた。
さらに、歩行者が途切れずに横断し続けることで、交差点の流れが断絶。一時停止した車の横を自転車がすり抜けるなど、ヒヤリとする場面も相次いでいた。
仙台東警察署は「歩行者の安全確保と交通の円滑化のため」として、今年度中の廃止を決定。改修後は、乱横断を防ぐために歩道にガードレールを設ける方針だ。
ヨドバシ前交差点も「ロの字」に改修へ
同じ12月中旬には、東口のもう一つの交通要所「ヨドバシカメラマルチメディア仙台」前の交差点でも改修工事が実施される。
現在は「コの字型」に設置されている横断歩道に1本を新設し「ロの字型」に変更。これにより、横断ルートが明確化され、交差点での斜め横断などの危険行為を防ぐねらいがある。
さらに、歩行者用を音響式信号機に切り替えることで、視覚障害者にも対応した設計となる予定だ。
再開発で劇的に変貌した仙台駅東口。20年前の“便利な道”が、時を経て“渋滞の元凶”と見なされ、姿を消すことになる。