岩手県内ではクマの出没が相次ぎ、被害も深刻な状況となっています。
2025年4月から9月末までの県内のクマの出没件数は4524件で、年度全体で過去最多だった2023年の同時期より約1000件多い数字です。
人身被害も相次ぎ、八幡平市、雫石町、宮古市、北上市など県内各地で9月までに34人がクマに襲われけがをしました。
さらに、疑い事例を含めて5人が死亡しており、死者数は過去最多です。
被害の状況は次の通りです。
山菜採りやキノコ採り中に襲われた人:2人
自宅敷地内で襲われた人:北上市の80代女性、一関市の60代男性
温泉旅館の露天風呂清掃中に襲われ、山林に連れ去られた北上市の60代男性は、過去に例のないケースの被害
こうした事例は、山間部だけでなく生活圏にも危険が及んでいることを示しています。
岩手県は、クマに遭遇した際の対処法のひとつとして「防御姿勢」を紹介しています。
「防御姿勢」とは、首の後ろで両手を組み、うつぶせになって体を丸める姿勢です。
県のホームページでは次の行動を呼びかけています。
クマに出会ってしまったら…
・走って逃げない、背中を見せない
・目を離さず、静かにゆっくり後退する
・クマとの間に木や岩を挟むようにする
・風向きに注意して撃退スプレーを使用
・攻撃されたら両腕で顔・頭をカバーし、体を丸くして地面に伏せて防御