秋田の農業の祭典「県種苗交換会」が31日、湯沢市で開幕しました。会場には、災害に負けず農家が丹精込めて育てた農産物が並び、初日から多くの人でにぎわいました。
2016年以来9年ぶりに湯沢市で開幕した県種苗交換会。
開幕に際し、小松忠彦会頭が「県内各地の農家が厳しい気象条件にも負けず、丹精込めて生産した優れた農産物が多数出品・展示されている。本県農業の魅力と底力を感じて、食と農への理解がますます深まることを大いに期待している」とあいさつしました。
メイン会場の湯沢市総合体育館には、記録的な大雨や猛暑など異常気象が続く中、県内の農家が丹精込めて育てた野菜や果樹など1096点が並びました。
水稲の部門で農林水産大臣賞を受賞したのは、五城目町の小玉重博さんの「あきたこまち」です。丈夫な根と粒揃いの良さが高く評価されました。
大館市のコメ農家は「天候が春先から雨が多かったり、夏の干ばつ、その後の大雨と、その被害は結構受けてあまり喜ばしいわけではないが、出品した稲はそれなりの評価をもらった。農林水産大臣賞を見たら、自分はまだまだだなと思った。大臣賞の稲はボリュームがすごくてきれいだった」と話していました。
ところで、湯沢市は全国有数のセリの産地としても知られています。会場には、三関地区で生産された「三関セリ」や駒形地区のリンゴなど地元の農産物も数多く並び、訪れた人たちがじっくりと見て回っていました。
また、最新の農業機械が並ぶ松ノ木河川公園では、クマが姿を隠しやすいやぶを刈り払うなどの対策がとられていて、多くの人でにぎわっていました。
県種苗交換会は11月4日まで開かれています。