韓国南東部の慶州で、31日夕方、高市首相と中国の習近平国家主席による初めての首脳会談が始まった。
両首脳は31日午前、APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議を前に控え室で対面し笑顔で挨拶を交わしているが、午後5時過ぎから始まった日中首脳会談の冒頭、習主席はやや硬い表情で高市首相と握手した。
対中強硬派として知られる高市首相を中国メディアは安倍元首相になぞらえ「女性版安倍」と報じたこともあり、中国政府も高市首相の過去の靖国神社参拝や台湾重視の姿勢などを警戒しているとされ、高市氏の首相就任時に習主席が祝電を送らない異例の対応をとっている。
「会談で中国は歴史認識や台湾問題で釘を刺しに来るだろう」と身構える日本政府関係者がいる一方、首相周辺からは高市首相が先週国会で「中国は重要な隣国だ」と強調し「建設的で安定的な関係を構築したい」と述べたことを、「現実路線で進めていくということだ」とプラス材料と考える声も出ていて、日本政府は日中が互いに共通の利益を得て発展する「戦略的互恵関係」の推進に向け両首脳が関係を構築を図りたい考えだ。
ただ、高市首相は、レアアースの輸出管理や、沖縄県の尖閣諸島を含む東シナ海などでの一方的な海洋進出といった中国の動向に対する懸念も伝えるとみられ、日中首脳会談は高市首相の韓国訪問で最大のヤマ場となる。
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