フランス政府が中国発のネット通販「SHEIN」に対し、3カ月間のサイトの停止を求めた裁判が19日に行われ、パリの裁判所は訴えを却下しました。
発端となったのは、フランスの規制当局が11月、SHEINが販売していた商品の中に子どもの姿をした「ラブドール」とよばれる成人向けの玩具を確認したと発表したことです。
SHEINはその後、「ラブドール」の販売を全面的に中止し、「成人向け商品」のカテゴリーを一時的に非公開とすると発表しましたが、フランス政府はサイトの3カ月の停止に向け手続きを開始しました。
地元メディアによると、19日の判決でパリの裁判所は、子どもの外見をした成人向けの人形など「公共の秩序や未成年者の保護に対する重大な損害」が存在したと認定しました。
一方で、SHEINは違法な商品を自主的にすべて撤去していて、サイトの全面的な停止は「過剰な対応で営業の自由を不当に侵害する」として、フランス政府の訴えを却下しました。
SHEINは「この決定を歓迎する。我々の最優先事項は、適用される規制の枠組みを尊重しつつ、フランスの消費者を保護することだ」とコメントしています。