坂井市にある福井空港を活用しようと、福井県はチャーター便の運航の実現を目指しています。30日は、新潟の航空会社が県の関係者や空港周辺の住民を乗せた体験飛行を行いました。
さわやかな秋晴れの中、福井空港に着陸したのは新潟の航空会社「トキエア」が運行する46人乗りの中型プロペラ機「ATR42-600」。県の関係者や地元の住民など22人に、新潟から46分の“空の旅”を提供しました。
搭乗した地元、坂井市の住民は「機内から能登半島、佐渡島、東の方は富士山まできれいに見えた。天気が良かったのでいい景色を見ることができた」と話していました。
県が目指す中型プロペラ機のチャーター運航の第一歩として、9月には同じ機体で乗客を乗せずに新潟ー福井間を試験飛行し、安全に着陸できることを確認しました。
客を乗せての試験飛行では、空路の便利さを身をもって体感してもらえたようです。坂井市の住民の1人は「行きは電車で4時間かかったが帰りは飛行機で40分で帰ってきた。秒速で帰ってきた!」と感激した様子。
県ではチャーター便の運行に向け、来年度以降も試験飛行を実施するとしています。
また県は、5年後を目途に新たな空港ビルの整備を計画していて、旅客機が離陸するのに必要な手荷物検査やセキュリティーチェックなどの設備を整えます。
DMOさかい観光局は「航空路線の誘致は飛行場を有する坂井市にとって大きな課題。関係機関がさらに連携を強化し、しっかりと誘致活動をしてまちの核となる施設にしたい」としています。