「自ら考え、行動する力」を養いながらゲーム感覚で防災力を高める授業が佐川町で行われました。

田村優介アナウンサー:
「佐川中学校に来ています。こちらでは四国で初めての防災学習が行われているのですが、いったいどんな内容なのでしょうか」

授業で使われた教材「HIRAQ」は中学・高校生を対象にゲーム感覚で学習できる「被災シミュレーション」です。自ら考え、行動する力を養うことを目的に開発されました。帰宅困難・緊急避難・避難所生活の3つのシナリオがあり、実際に起こりうる問題に対して生徒たちが解決策を話し合います。

29日は、教材のHIRAQを監修した京都大学・防災研究所の矢守克也教授が授業を担当しました。生徒たちに与えられた課題は「避難所生活」です。

京都大学 防災研究所・矢守克也 教授:
「この避難所にわりと長い間、暮らさないといけないこともあるんですよ。1週間とか、もしかしたら1か月とか。そんな時に起こる問題について今日は考えましょう」

避難生活が長期に及ぶ場合、食糧などの問題だけでなく子供たちの遊び場の確保といったことも大切な課題となります。「遊び場をみんなに使ってもらうためにアイデアを考えよう」などの設問に生徒たちは解決策を出し合っていました。

グループワーク:
「赤ちゃんと小学生で分けて男女は分ける?」
「小さい子供の男性と女性と大きい子供の男性・女性で分けて小さい子供は俺らが(面倒)見る」

佐川中学校は防災を自分の事として考えてもらおうと防災学習を行っています。学校は避難所に指定されていて、中学生が避難所の運営をすることになった場合、学習した内容を生かしてほしいとしています。

中学生:
「(避難所運営を)大人だけに任せるんじゃなくて子供が子供の世話もできれば全部やりたいなって思いました」

京都大学 防災研究所・矢守克也 教授
「ここの中学校は本当に避難所になるわけですから、どんなものを備えておかなければいけないかを考えたり、あるいは中学生たちも参加して地域の人と一緒に訓練をしたり、頭を動かすの次はやっぱり体を動かすの方に移ってってほしいなと思っております」

生徒たちは今後、学習の中で町の防災に関する課題を探し、自分たちで解決策を考えて提案していくということです。

高知さんさんテレビ
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