店頭にずらりと並べられた、たくさんのカニ。
近年、異例の豊漁が続き、その手ごろな価格とおいしさで評判のカニです。

そのカニの名は「オオズワイガニ」。
見た目や名前は松葉ガニに代表されるズワイガニにそっくりですが別の種類。

そして価格もズワイガニより断然、手ごろだといいます。

市場関係者は「もう全然違います。倍どころじゃないくらい全然違う価格帯なので」と話しました。

日が昇る前の午前5時過ぎ、「イット!」はオオズワイガニを扱うスーパーの仕入れ作業に同行させてもらいました。

箱の中には北海道産の新鮮なオオズワイガニがびっしりと詰まっています。

みどりスーパー・塩浦朗社長:
1箱3kgですね、3kgで7杯入っています。

仕入れたオオズワイガニは、家庭で食べやすいように丸ごと蒸して、熱をとってから店頭へ。
気になるお値段はというと、何と税込み950円。

みどりスーパー・塩浦朗社長:
朝市場にあったのが、もう食べられる。早い・安い・うまいです。

その味はどうなのでしょうか。
試食したスタッフによると「身もしっかりしていて、かめばかむほどカニの味が口いっぱいに広がっておいしい」といいます。

この店がオオズワイガニを扱い始めたのは2年ほど前から。
きっかけは水揚げ量の変化でした。

北海道のえりも漁港では1日に約7トンの水揚げがあるといいます。
このオオズワイガニ、とれるようになったのはごく最近のことでした。

えりも漁業協同組合 参事・金子武彦さん:
えりもでは、私漁協に勤めて40年になりますけど、全くとれたことはなかったですね。

2023年ごろから突然、大量にとれ始めたオオズワイガニ。
なぜ増え出したのかははっきりしませんが、“地域おこしの新たな味”となりつつあることは間違いありません。

えりも漁業協同組合 参事・金子武彦さん:
なぜとれ始めたのかはわからないです。それが赤潮の影響のあとだと、私たちはそういうふうに思っている。救世主ですね、オオズワイガニは。