岡山・香川の小・中・高校で2024年度に認知されたいじめは過去最多だったことが文部科学省の調査でわかりました。
文部科学省の調査は全国の小・中・高校、特別支援学校を対象に毎年、行われています。岡山では2024年度のいじめの認知件数は1万94件と初めて1万件を超え、過去最多となりました。冷やかしや悪口などを言われたり、遊ぶふりをして叩かれたりすることが多くを占めました。
このうち、いじめによって心身に重い被害を負ったり、長期欠席を余儀なくされたりした「重大事態」は29件と前の年度よりも増加しています。
岡山県教委は、認知件数が増えた理由について、いじめにつながる可能性のある言動も積極的に認知して、相談・見守り体制の拡充が進んだためと分析しています。
(岡山県教委 人権教育・生徒指導課 高橋典久課長)
「もっともっと認知をしていかなければならない。否定的に捉えたり、学校現場を指導するのではなくもっと認知をして、その結果、苦しむ子供たちが出ない、保護者が出ないよう目指していく。」
また、暴力行為は1307件と前の年度より41件増えました。生徒同士の暴力が8割近くを占めていて、多くがSNS上のトラブルが原因とみられています。一方、不登校は5382人で前の年度より9人減りましたが、コロナ禍以降、学校を欠席することへの抵抗感が薄れていることなどから高止まりの状況が続いています。
一方、香川でもいじめの認知件数は、前の年度より442件多い5103件と、過去最多を更新しました。暴力行為は16件多い、847件となりました。
また、不登校は、前の年度より6人多い2777人で、こちらも過去最多を更新しています。内訳をみると中学生が最も多く1395人、小学生が858人などとなっています。
香川県教委は、「一人一人の思いや困り感を共感的に理解し、助言・サポートできる体制の充実に努めていきたい」としています。