10月16日、岩手県北上市の温泉旅館で男性従業員がクマに襲われ死亡した事故で、現場から見つかった体毛と、翌日駆除されたクマから採取された体毛のDNA型が一致し、同一の個体と確認されました。
北上市和賀町岩崎新田の瀬美温泉では、10月16日、従業員の笹崎勝巳さん(60)がクマに襲われ、翌日、近くにある林で遺体で見つかり、そばにいた1頭のクマが駆除されました。
笹崎さんが襲われた当日、温泉の露天風呂ではクマの体毛が見つかっていたことから、市は県にDNA鑑定を依頼し駆除されたクマと一致するかどうか調べていました。
その結果、DNAの型が一致したとして、市は27日、2日間に現れたクマは同じ個体だったと断定しました。
笹崎さんはこのクマに襲われて死亡した可能性が高いと結論付けました。
一方で、10月8日に温泉から2kmほどの場所で遺体が見つかったキノコ採りの男性を襲ったクマについては、現場に残された体毛が少なくDNA鑑定では温泉のクマとの関連はわからなかったということです。