近年、不漁が続いていた“秋の味覚”「サンマ」。今年は例年より豊漁で価格も安く、身が大きく脂がのっている「奇跡のサンマ」とも呼ばれていたが、今その「サンマ」の仕入れ値が高騰しているという。一体、何が起きているのか――。
“秋の味覚”「サンマ」に異変…仕入れ値高騰
こんがりと焼き上がったサンマ。
2025年は豊漁が続き、価格も安いとされてきたが、最近は仕入れ値が高騰しているという。

根室食堂 尾山台店・平山徳治さん:
生のサンマは今月の頭か、型の大きいサンマが送料入れて、仕入れ値で(1尾)700円を超えている。冷凍(サンマ)に切り替えた。

「根室食堂 尾山台店」では、定食に使うサンマを冷凍物に変更し、価格も10月から100円値上げした。

根室食堂 尾山台店・平山徳治さん:
(客から)「サンマありますか」と。「冷凍サンマに切り替わってます」と伝えると、予約キャンセルになる。

漁業情報サービスセンターによると、10月10日までのサンマの水揚げ量は全国で3万4096トン。
2024年の倍近くに上るという。
水揚げ量に変化「9月下旬以降は比較的低調」
一方で、9月下旬以降は水揚げ量に変化が起きているという。

水産研究・教育機構 冨士泰期主任研究員:
(サンマ水揚げ量は)9月下旬以降は比較的低調に推移。その結果、値段は上がってきているかもしれない。(サンマの)大きさについては、前半より小さい物が主体になる。
9月に千葉市内の鮮魚店「石毛魚類 千城台本店」を取材した際の値段は1匹88円。

同じ店を24日に訪ねてみたところ、値段は1尾128円。
店長によると、最近は市場に出回るサンマの量が少なくなっているという。

石毛魚類 千城台本店・山田昌央店長:
今とれている(サンマの)サイズが本当に小さくて、漁獲した中でも2割3割しか市場に出回るようなサイズが出ていないっていうの聞きました。

店の客に話を聞くと「高くなりましたね、少し」「(Q.サンマ買いました?)サンマ買いません。最初の頃は安く買えてたから良かった。(値段を)平均ずっと同じくらいにしてくれれば主婦も助かるんですけど」などと、消費者側も価格の変化を実感していた。
サンマの値段について、店長は今後、徐々に上げざるを得ないと話している。
(「イット!」10月24日放送より)
