2025年10月21日、高市早苗氏が日本初の女性総理大臣に指名され、鹿児島市内では号外が配布されるなど大きな反響を呼んだ。街の人々からは期待の声が聞かれ、県内各政党からもさまざまな反応が寄せられている。
天文館では号外配布、市民からは期待の声
「号外です」
21日午後3時ごろ、鹿児島市の天文館では南日本新聞が「女性初首相 高市氏」という見出しの号外を配布した。号外はJR鹿児島中央駅前と合わせて600部が配られ、歴史的瞬間を市民に伝えた。

街の人々からは高市新総理に対する期待の声が聞かれた。
「高市さんをずっと応援していたのでうれしい。演説とか芯を持っていて感動した。日本のために頑張ってくれると思う」と50代の会社員は喜びを語った。
20代の会社員からは「女性初めてなので頑張ってほしい。消費税を下げてほしい。食品が高くて買えないので」と具体的な政策への要望も。

70代の会社員は「一致協力して、どの党も協力していい世の中にしてほしい。女性初の総理なので期待している」と述べた。
また別の20代会社員は「石破さんのやり残したことをいくつか引き継いでほしい。総理になったからには頑張ってもらえそう」と前政権からの継続性に期待を寄せた。
40代の会社員は「今までの自民党と違って、庶民のことを考えてくれる感じの政策を出しているので、子どももいるので今から楽しみにしている」と家庭の視点から期待を示した。
県内各政党の反応は明暗
高市氏の総理大臣指名について、県内各政党からもさまざまな反応が寄せられた。
自民党県連の藤崎剛幹事長は、県連のテレビで新総理誕生の様子を見守り、「我が党の総裁が総理大臣に選ばれたことは非常にうれしいし、重いことだと思っている。(新内閣が)国民からどのような評価を受けるか未知数なので、一つ一つ地に足をつけて仕事をやってほしい」と語った。

一方、立憲民主党県連の柳誠子代表は、保守派と言われる高市総理の誕生に対して危機感を示しつつも、「より右寄りの政治が行われていくだろうと非常に危機感を持っている。食べたいものを我慢して暮らさなければならない、悲しい社会になってしまったと思うので、まずはそこ(物価高騰対策)から早く早く政治を進めてほしい」と物価対策を求めた。

国民民主党県連の三反園輝男代表は、出張先の東京から電話で「ガソリンの暫定税率廃止を改めて高市総裁になった時に玉木代表と確認しているので、(高市首相の誕生で)より進むのではないかと期待している」と述べ、特定政策の進展に期待を寄せた。

公明党県本部の松田浩孝代表代行は、初の女性総理誕生を歓迎しつつ、「日本で初めての女性総理大臣になったので大変喜ばしい。少数与党なので話し合いをしなければ進まない、話し合いを一番やってきたのが公明党で、その役割は野党公明党でも続いていく。その役割を果たしてもらいたい」と述べ、野党となった公明党の役割について言及した。

女性初の総理大臣という歴史的な節目を迎え、鹿児島でも市民から各政党まで、期待と懸念が入り混じる声が上がっている。高市新総理の今後の政権運営に、県民の注目が集まっている。