皆さんは、保険証「2025年問題」の対応は進んでいるだろうか?従来の保険証は2025年にじわじわと有効期限を迎え、すべての人の有効期限切れまであと1カ月半ほどとなった。
■従来の保険証は2025年12月1日まで
これまでの保険証の有効期限が次々と切れる「2025年問題」。75歳以上の、後期高齢者医療制度を利用している人や、自営業者などのほとんどは7月で有効期限を迎えていたが、人口の約6割にあたる会社員・公務員やその家族などは12月1日が有効期限となる。
■マイナ保険証か資格確認書が必要
期限が切れた後は「マイナ保険証」を使うか、加入している保険者から無償で交付される「資格確認書」が必要となる。
マイナ保険証へ移行した人は「1個しか持たなくていいので、楽です」と話す。まだ移行していないという人は「暗証番号やパスワードとなると考えてしまう」と話した。
■マイナ保険証のメリット
マイナンバーカードを「マイナ保険証」として利用するには、医療機関の窓口にあるカードリーダーやセブン銀行のATMなどで登録が必要となる。
移行した人は「今までより、医療機関へ出す回数が少なくなったので便利。予防接種はこれ1つでデータが入っているということで、結構便利だと思う」と話した。
「マイナ保険証」を利用すれば、過去の受診歴や服用している薬の情報を医師に速やかに伝えられるメリットがある。
■情報集約に戸惑う声も
一方で、戸惑いの声も聞かれる。
「マイナンバーカードには、保険証以外の情報が様々入っているから、なるべくならお預かりしたくない」と話すのは、福島市の特別養護老人ホーム「みず和の郷」施設長の小熊弘人さん。
ここには『要介護3』以上の認定を受けた約100人が入居するため、入居者の急なケガ・病気に備えてすぐに医療機関を受診できる準備をしている。
入居者の保険証は、カギをかけてまとめて保管していたが、多くの個人情報を含む「マイナ保険証」は預かれず「資格確認書」で対応している。
■資格確認証にも有効期限
しかし、この資格確認書には有効期限があり、多くの高齢者施設などがこの先の対応に頭を悩ませているという。
小熊施設長は「私たちが使わせていただきたいのは、あくまでも保険証としての機能。それ以外の情報が入っていないものであれば、それを使わせていただきたい。行政には、そういうものを発行していただきたい」と話した。
悩ましい「2025年問題」…皆さんも、まずは自分の保険証から確認してみて。