栃木県の観光施設の駐車場で5日、ドリフト走行を繰り返す車がカメラに捉えられた。雨の中、車は猛スピードでドリフトを続行。現場には、何重にも重なった黒いタイヤ痕が残ってしまっている。施設側は修復に多額の費用がかかるとし、深刻な迷惑行為だと訴えている。
深夜の駐車場で“迷惑ドリフト”
栃木・宇都宮市で撮影されたのは、駐車場のあちこちにくっきりと刻まれたタイヤの痕だった。

現場には広い範囲で何重にも重なったタイヤ痕が残っており、ここで一体、何が起きたのか…。
駐車場がある大谷資料館の大久保恭利館長は、「ドリフト走行されまして、駐車場にすごいひどいタイヤ痕が残されてしまった。またやられたのかと思いましたね」と憤りを語った。
5日午前1時頃に防犯カメラに記録されていたのは、雨の中、深夜の駐車場に現れた1台の車だ。

車は突然、猛スピードで走り出すと、ぐるっと回転し始めた。駐車場内での“迷惑ドリフト”を行っていたのだ。
さらに仲間とみられる人物を車の進行方向に立たせ、ぶつかる寸前でドリフトを繰り返していた。一歩間違えば事故につながりかねない危険な行為は、約15分間続いたという。
大久保館長は、「なかなかタイヤ痕って落ちないので、すごい迷惑してます」と不快感をあらわにした。
日本遺産の地を荒らす“迷惑行為”に怒り
被害にあった資料館は、地下空間が広がる採掘場の跡地で、日本遺産にも登録されている観光スポットだ。
大久保館長によると、タイヤ痕の修復には相当な費用がかかると話している。
大谷資料館 大久保恭利館長:
舗装はがして、新しく舗装し直す形になるので200万~300万はいっちゃうかな。

この資料館では来館者の負担を減らすため、無料で駐車場を開放しているが、人目につきにくい場所であることから迷惑行為が相次いでいるという。
相次ぐ被害に大久保館長は、「ドリフトもそうですし、ゴミを捨てられることも結構多々あるので。やっぱり柵をして有料化にするとか、そういう考えが出てきちゃいますので…無断で侵入して走行はやめてほしいです」と切実に語っている。
警察は資料館からの相談を受け、現場周辺のパトロールを強化している。
(「イット!」 10月14日放送より)