まずは佐賀県警の科捜研で不正なDNA鑑定が行われていた問題についてです。2日の9月定例県議会で議員から提出された第三者による調査などを求める決議案が全会一致で可決されました。

【大場芳博議員】
「県民に深刻な不安と不信を与える重大な事案であり断じて許されるものではない」

佐賀県警の科捜研で不正なDNA鑑定が行われていた問題について、2日の県議会で再発防止と県民への信頼回復を求める決議案が議員全員から提出されました。

決議には独立性・透明性・専門性を備えた第三者による調査を求めることなどが盛り込まれていて、全会一致で可決されました。
不正発覚後の県警の対応が不十分と指摘された決議を受けて福田英之本部長は、今後の対応について次のように述べました。

【佐賀県警 福田英之本部長】
「第三者的立場から県警察を管理する公安委員会にさらに重ねる形で新たな機関を設ける必要なないのではかと考えていることを説明していて、その考え自体に変わりはありません。決議の内容をしっかり確認しまして、適切な対応を図ってまいりたいと考えています」

一方、山口知事は今回の事案の重大さを指摘したうえで、信頼回復に向けた具体的な取り組みについては当事者である警察が判断すべきとの考えを強調しました。

【山口知事】
「この国の、特に刑事司法、刑事裁判そのものの、根幹を揺るがしかねない大きな事案だったと思います。国民の信頼が取り戻されるようにぜひ警察全体としての取り組みに期待したい。警察は捜査機関でもあるし、様々な個人情報を持ったり、色んな面があると思うので、私からそれに(第三者による調査に)対して軽々にどうあるべきかと申し上げるべきではない」

一方、県議会の決議を受けて県弁護士会は臨時の記者会見を開き、出口聡一郎会長は「このような重大な本決議案を全会一致で可決した佐賀県議会に対し最大級の賛辞を表する」と表明しました。県弁護士会は県警、公安委員会、佐賀地検、佐賀地裁に対し情報の開示や説明を求める申し入れを行う予定です。

サガテレビ
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