戦後80年。戦没者の遺骨収集に参加した岡山市の45歳の教員が9月12日、岡山市で、中学生に戦争と平和を考えてもらう特別授業を行った。

岡山市立操南中学校 竹島潤さん(45)
岡山市立操南中学校 竹島潤さん(45)
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「80年も待たせて申し訳ない…」硫黄島の「遺骨収集」に参加した45歳中学校教員の“特別授業”

岡山市中区の操南中学校で教鞭をとる竹島潤さん(45)。親族が太平洋戦争で戦死していたことを知った竹島さんは2025年7月、旧日本軍とアメリカ軍の激戦地・小笠原諸島の硫黄島で遺骨収集に参加した。

特別授業で竹島さんは生徒に「80年も待たせて申し訳ないという気持ち。無事に輸送機で必ず本土に一緒に戻ろうとずっと心で思っていた」と語った。

竹島潤さん
竹島潤さん

2万人以上が犠牲になった硫黄島にはいまも古里に戻れない遺骨が残る

硫黄島には、1945年2月から3月の戦闘で旧日本軍だけでも2万人以上が犠牲となり、未だに古里に戻れない遺骨が多く残っている。

竹島さんはさらに「今の時代に生きている私たちはバトンを受け継いでいる。戦争はもうしないでほしい。平和や命を大事にしてほしいというメッセージをバトンでつないでいる。それを次につなぐという責任やミッションを持っていると考えている」

戦後80年。遺骨収集作業という経験を経て、45歳の教師は「バトン」を受け継くという言葉を使い、教え子に平和のメッセージを「つなぐ」役割を果たそうとしている。

硫黄島の様子
硫黄島の様子

自分の目や耳を通して「戦争と平和」を…生徒は11月に被爆地・広島を訪問へ

メッセージを聞いた生徒は「海外ではまだ戦争が続いていて、日本にはないだけでまだ平和ではないので私たちが平和をつないでいくべきだと思う」と、竹島さんの思いをしっかりと受け止めたようだ。

生徒たちは2025年11月、80年前に原子爆弾が落とされた広島も訪問し、自分の目や耳を通して戦争と平和を考えることにしている。

(岡山放送)

生徒は・・・
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岡山放送
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