10月から食品や飲料の3024品目が値上げとなる。電気・ガスの補助金も終了。ペットボトル飲料は200円台になる商品もある。街の人からは「家計が厳しくなる」という声が上がり、都内の飲食店では「どこも限界」と補助金の継続を訴えている。

食品やガス・電気が値上がりに悲鳴

10月がスタート、秋の値上げラッシュがやってきた。

この記事の画像(11枚)

食品や飲料品の値上げは3000品目以上となるほか、電気代とガス代の政府の補助金が終了し、街からは悲鳴が上がっている。

街の人:
率直に困る。電気・ガスもそうだし、納豆とかも上がるってなると困るかな。

街の人:
毎日何食べよう。質素な生活よりは貧しい生活に変わりそう。

10月の値上げでは炭酸飲料やお茶など飲料が目立ち、ペットボトル飲料は200円台になる商品もある。そのほかパックご飯や納豆、日本酒などの価格が引き上げられる。

帝国データバンクによると、1日から値上げとなるのは実に3024品目だ。値上げラッシュについて、街の人に話を聞いた。

20代:
飲み物が定価で200円超えてくるのはちょっと高い。焼きそばとかよく食べるので、お昼ご飯で。そういうのが上がると、家計が厳しくなっちゃいますね。

70代:
うちは少人数なので、パックご飯結構買ってる。便利なので7〜8パックは常備している。どのくらい(価格が)上がるのかわからないけど困る。

各社で値上がりする10月の電気代とガス代
各社で値上がりする10月の電気代とガス代

さらに、追い打ちをかけるように10月の電気代とガス代が政府の補助金終了を受け、各社で値上がりする。

10月使用分の電気代は東京電力管内の平均的な家庭では、9月より520円高い8652円だ。最も値上がりするのは中国電力で、536円値上がりして8082円となる。

一方、都市ガス4社も10月使用分を値上げする。東京ガスは222円値上げし、5710円となる。

30代:
オール電化なので、電気(代)が上がると一気に変わっちゃう。困るなって思います。もうちょっとどうにかならないかな。生活かかってるので。

50代:
電気代は本当にきついですよね。24時間ついてるので、切るっていうのはできない。頑張って働きます。

イット!は電気代などの値上げに悲鳴を上げる東京・立川市の飲食店「立川海鮮丼MONROE」を取材した。

分厚くとろけるようなマグロのトロや赤身、光り輝くイクラが器から溢れるほど盛られている。

客:
最高です。めっちゃおいしいです。

客:
良いものが安い価格で食べられるというのは良い。

10月1日から始まる秋の値上げラッシュについて、店長は次のように話している。

立川海鮮丼MONRO・高橋セイム店長:
はっきり言っていいですか。すげぇ困ってる。
毎月の支払いが違うでしょ。10月から商品が値上がりするじゃないですか。電気料金や光熱費は毎月のことなので。低ければ低いほどお客さんに低く価格設定ができるので、ありがたいですよね。補助金あった方が。

店主は9月で終了した補助金について、切実な思いを訴える。

立川海鮮丼MONRO・高橋セイム店長:
永遠と(補助金)出してください。お願いします。マジで!
お店としては、どこの飲食店も限界です。

大手スーパーでは値下げの工夫も

青井実キャスター:
限界という声がありまして、本当にテンションが上がらない話ですが、山口さんこの辺りどうですか?

SPキャスター山口真由さん:
診療の引き上げとかも結構大きな話ですよね。

青井キャスター:
ペットボトルも200円の時代に入ってきたわけですよ。

宮司愛海キャスター:
びっくりですよね。1本買うのもためらうような、そんな価格になってきてます。

青井キャスター:
食料品、光熱費以外にも今の医療費の話もありました。自動車保険も東京海上日動火災保険は約8.5%引き上げということになります。あと3社は2026年1月から引き上げる予定ということですが、暗くなる話だけじゃなく少し明るい話もお伝えしたいと思います。

家計的に助かる話です。東武ストアでは10月限定で304品目を最大40%値下げし、大手スーパーのイオンも10月1日からプライベートブランドのトップバリュ60品目を値下げします。内容量を変えずに袋のサイズや形を変更することによって、包装資材費などのコスト削減を行って、お買い得な価格を維持していくということです。企業はいろんな工夫をして、価格を値下げしていく取り組みもあるわけです。

宮司キャスター:
ありがたいですが、企業努力だけに頼っていていいのか。物価高に賃金がなかなか上がらない中で、何か根本的な対策をとらなければならないというのも課題ですよね。

SPキャスター山口真由さん:
正直言って、安くて良いものを提供するという企業努力。この美しい努力自体が実は経済成長を妨げているという側面はありますよね。高いものをどんどん消費していくアメリカのようなところが、経済成長していったのは事実だと思います。

青井キャスター:
街の方の声で、仕事しなきゃと言っていたのは印象的だったなと。

宮司キャスター:
限界ですという声がね。

値上げの秋だが、やりくりするのは消費者だけなのだろうか。
(「イット!」9月30日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(11枚)