九州電力は、定期検査中の玄海原子力発電所4号機で蒸気がわずかに漏れているのが確認されたことから原子炉の起動を延期すると発表した。玄海原発では3号機でも今年6月、定期検査中に蒸気漏れが確認されている。

弁が閉まり切らず…蒸気漏れを確認

九州電力によると、今年(2025年)7月から定期検査を行っている玄海原発4号機について、9月28日午前6時半ごろ、直前に控えた発電再開に向けて再開後の工程のチェックを行うため検査を始めた。

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そして午前8時40分ごろ、蒸気系統の検査に使用する弁が閉まり切らず、蒸気がわずかに漏れているのが確認された。

このため弁の再点検が必要と判断し、当初30日に行う予定だった原子炉の起動を延期することを決めた。

いつごろ起動するかはまだ決まっておらず、10月2日の発電再開も延期される見込みだ。

玄海原発3号機でも6月に蒸気漏れ

佐賀県や九州電力によると、今回漏れた蒸気は放射性物質を含んでおらず、作業員や周辺環境への影響はないという。

玄海原発では3号機でも今年6月に蒸気漏れが確認され原子炉の起動を延期している。

玄海原発3号機
玄海原発3号機

また今年5月には、定期検査中の3号機で男性作業員が微量の放射性物質を体内に取り込んだことが確認された。九州電力の原発では初めて確認された「内部被ばく」で、玄海原発ではトラブルが相次いでいる。

サガテレビ
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