自民党総裁選挙は投開票まであと5日、最新の情勢をお伝えします。

FNNが29日までに自民党所属の国会議員の動向を調べたところ、小泉氏が全体の3割弱にあたる80人を超え、2位の林氏が約60人ほど、次いで高市氏は40人を超える支持。そして小林氏と茂木氏が約30人ということになりましたが、まだ態度が明らかでない議員が50人ほどいるため、今後、こういった情勢が変わっていく可能性もあります。

青井実キャスター:
小泉氏をめぐっては、陣営が小泉氏に好意的なコメントなどを投稿するよう要請した、いわゆる“やらせ投稿”問題がありましたが、まず国会議員票には影響があるんでしょうか?

SPキャスター・岩田明子氏:
党員票は別として、国会議員票については、まだ今のところ目立った大きな動きがみられませんので、態度を決めていない人たちが今後、どう判断するかでしょうね。

宮司愛海キャスター:
支持を変えていない議員の方々もいらっしゃるかもしれませんが、一般社会だとなかなか信頼が下がるようなことだとも思われます。変えない理由というのはどういったところにあるのでしょうか?

SPキャスター・岩田明子氏:
ネットニュースでもかなり報じられて、党員票には一定の影響を与えるとは思いますけれども、国会議員はもともと旧派閥の塊で動く傾向があるということ。それからこのステマ問題については、討論会で他の候補が問題視する考えを示さなかったということもあって、党内融和的なものをどちらかというと皆さん重視している傾向があるというところも要因かなと思います。

青井実キャスター:
自民党を立て直すとおっしゃっているけど、今までのままのところもやっぱりあるというイメージですよね。

SPキャスター・岩田明子氏:
そうなると今回スリーアウトチェンジということで、国政選挙で国民の考え方と乖離(かいり)しているという総括をしていたのに、そうではない行動がまた見られてしまうと、次の国政選挙ではかなり厳しい審判が下る可能性がありますよね。

一方で、国会議員295票ではなく党員の295票を見ていきたいと思います。

FNNが行った最新の世論調査の「次期総裁にふさわしい人」を自民党支持層で見てみると、小泉氏が35.2%、次いで高市氏が22.5%ということになっています。

宮司愛海キャスター:
そして党員の投票は、投函が10月1日の午前中までと呼びかけられているということなので、すでに投票済みの党員も多いと思いますが、今回の小泉氏陣営の問題による影響はどのくらい出ると思われますか?

SPキャスター・岩田明子氏:
早くに決めている人、早くから支持がきている人は早めに投函してしまったと思いますが、まだ手元に置いていてこれから投函するという人、週末に投函した人も多いと思うんです。
このステマの報道が26日だったと思うので、それ以降の投函の人への心理には影響は与えたのではないかとみられていますね。

宮司愛海キャスター:
仮に変えたいと思ってもなかなか難しい?

SPキャスター・岩田明子氏:
投函してしまった人は変えられないと思います。

そして総裁選の本番ですが、1回目の投票で5人の票数が過半数に達しない場合、票数が多かった2人の候補で行われる決選投票があります。
当初、小泉氏と高市氏が優勢とみられていましたが、林氏がトップ争いに食い込む構図となりました。

そうすると1回目の投票では誰も過半数が取れないということになりますと、小泉氏、高市氏、林氏の中から2人で決選投票を行うという見方が出ているということです。

青井実キャスター:
林さん猛追についてはどう読めばいいんですか?

SPキャスター・岩田明子氏:
林さんは、旧宏池会はかなり固まりとしてしっかりしているということ。昔の宏池会だったOBの人も運動しているということもあり、それから石破政権を継承しているということで、石破さんも働きかけを強めているということで、結構堅い票が出ているなという印象です。

青井実キャスター:
岩田さんの決選投票の見立て(小泉氏VS林氏、小泉氏VS高市氏)は、こういう流れになるということですか?

SPキャスター・岩田明子氏:
小泉さん、高市さんはもともとの想定ですが、高市さんが国会議員票があまり伸びなくて林さんの国会議員票が伸びるとこういう形(小泉氏VS林氏)もあり得ると。