熊本県内のバスなどでは、すでに廃止されている全国交通系ICカードについて、熊本市は運営する熊本市電で2025年中に継続か廃止かを判断する方針だ。この判断を前に熊本市が行った利用者アンケートの結果、半数以上の人が「廃止されては困る」と回答していたことが明らかになった。

熊本市電の利用者約2700人が回答

全国交通系ICカードは高額な機器更新費用がネックとなっていて、熊本市は2024年にバス事業者と同様に熊本市電でも全国IC廃止の方針をいったん示したものの、熊本市議会からの要請を受け、再検討を続けている。

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9月25日の熊本市議会・特別委員会で発表されたのは、2025年9月までに熊本市が実施した利用者アンケートの結果で、約2700人が回答したもの。

熊本市公共交通推進課は「どの年代も『全国交通系ICカード』の利用率が高かった」と話し、回答した人の熊本市電の決済手段で最も多かったのが、全国交通系ICで51.5%だった。

全国IC利用廃止は「困る」が半数以上

そして『市電の全国IC利用廃止』については、「とても困る」「困る」の回答が合わせて56.3%で、こちらも半数を超えた。「困る」理由では「県外への旅行や出張でも利用できる」「全国ICの利用に慣れている」などが多くを占めた。

熊本市交通局は25日に「今回のアンケート結果などを踏まえ、2025年中に方針決定し、2026年の第1回定例会に関連議案を提出したい」と述べた。

(テレビ熊本)

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