部屋に侵入する男たち
キョロキョロとしながら部屋に入ってきた男。
白いマスクに赤い手袋をしている。
窓を開けたのか、さらにもう1人男が現れた。
この男は黒い手袋を着用し、白いキャップ。

最初に入ってきた男が再び姿を表すと、手元にはお札が。
小走りでもう1人の男の方へ駆け寄る。
何度も部屋を行ったり来たりした後、姿を消した。

「犯人たちはこちらに置かれていた現金と防犯カメラを盗んでいきました」(吉村直人記者)
9月22日午後1時45分ごろ、北海道深川市の住宅に男2人組が侵入。
現金1万1000円と防犯カメラが奪われた。
住人によると現金は新札で額に入れて飾っていたものだ。

被害に気付いた住人
当時住人は外出していて、防犯カメラの映像をスマートフォンで見て被害に気づいたということだ。
住人は知人に家を確認するよう依頼した。
「『大変だ。うちにドロボウが入った。行ってくれないか』と言われた」(知人男性)

知人の親子が家に到着すると、見覚えのない不審な車が。車にはナンバープレートの上に粘着テープで別のプレートが貼られていたと言う。
「車に乗っていたので『お前誰だ』と言ったら『知り合いだ』とかなんとかって言ったんです」(知人男性)
2人組は住人の知人だと言い、車のエンジンをかけて逃走を図る。
「減速した瞬間に僕も走って行って、左のサイドミラーをつかんだはずなんです。逃げられるにしてもサイドミラーだけでも、へし折ろうとは思ったんですけど、そのぶつかった衝撃で離してしまった」(知人男性)

男たちは逃走
知人親子は逃走されないよう、トラックを国道との出入口をふさぐように止めていたが、2人組はその間を縫うようにして逃走。
必死に止めようと知人の男性がサイドミラーにしがみついたものの振り切られ、腰を打撲するケガをした。
侵入から逃走まで約7分間の犯行だった。

窃盗被害にあった住人は―
「ドロボーなんて絶対いないだろうと思っていたのでびっくりした。見に行ってくれって行ったらあんな感じになってしまって、申し訳ない」(住人の男性)

この事件前、住宅の周辺では2人組の車とよく似た車が路上で方向転換をする様子がドライブレコーダーに映っていた。
周辺で物色をしていたのだろうか。
警察は強盗致傷事件として2人組の行方を追っている。
