自民党の総裁選挙が22日告示され、10月4日の投開票に向けて12日間の選挙戦がスタートした。
22日午後1時から党本部で開かれた候補者所見発表演説会で届け出順の3番目で登壇した林官房長官は、「岸田政権、石破政権と2年にわたって官房長官を務めさせていただいた。中枢にいた者の責任を感じながらも、逆にこの経験を生かして、継承の中に変化・革新を求める」と、政策推進に向けた決意を語り、首相官邸で政権を事故なく支え続けた安定感と、経済対策を中心にこれまで取り組んできた政策の実行力を強調した。
演説で林氏は、まず「実質賃金を1%ずつ上昇させる」と、物価高対策に取り組むことを明言し、そのために必要な成長戦略として、エネルギーの安定供給・経済成長・二酸化炭素排出量削減の同時実現を目指す「GX(グリーン・トランスフォーメーション)」とデータとデジタル技術を活用する「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」を推進し、世界からの投資を日本に呼び込む方針を明らかにした。
また、林氏は「20年以上前から取り組んできた」というコンテンツ産業への支援を成長戦略の一つとして挙げ、「海外展開を後押しすることでデジタル赤字を減らしたい」と述べ、ギターやピアノの演奏をたしなみ国会議員によるバンド「Gi!nz(ギインズ)」のメンバーとしても活動を続けコンテンツ産業に明るい自らの個性をさりげなくアピールした。
そして、防災庁設置などの災害対策や地方行政への補助金や人的支援に取り組む考えを述べて石破首相の政策を継承する姿勢を示すとともに、自民党の改革について「ゼロからの再建」として、SNSを使った発信の強化などに取り組むと語って所見演説を締めくくった。
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