自民党の総裁選挙が22日告示され、来月4日の投開票に向けて12日間の選挙戦がスタートした。
22日午後1時からは、党本部で候補者所見発表演説会が行われ、推薦人名簿などの届け出順でトップバッターとなった小林鷹之元経済安全保障担当大臣は、「世界をリードする日本を作る。そのビジョンを掲げ昨年の総裁選に挑戦をしました。あれから一年。全国各地を回る中で肌で感じたこと。それは賃上げ!賃上げ!政府与党が声高に叫んでも実感が届いてない現実。そして、何よりも次の時代を担う若者たちが不安や諦めを抱いているという現実だ。」とこの1年間を振り返った。
その上で、「諦めの気持ちからは明るい未来を開くことなどできない。諦めではなく希望を、頑張れば報われるという実感を、現役世代がそう思えるような日本を作る。新たな日本の国づくり、その先頭にどうか、私、小林鷹之を立たせていただきたい」と支持を呼びかけた。
また小林氏は、自らの長所を「大事なことはブレない事、構想する力、事を成し遂げる強い意志だ。私の強みは0から1を生み出すことだ」と強調した。
その上で、3つの未来像として「力強く成長する日本」「自らの手で守り抜く日本」「結束する日本」を挙げた。
具体的な施策としては、AIや半導体、宇宙産業などへ大胆な投資、物価高対策としての限定的な定率減税の実施と、その後の抜本的な税制改正の他、防衛費の増額も含めた国家安保戦略の改定や食料安全保障、出入国管理を含めた外国人政策を厳格化などにも言及した。
また、憲法改正も「待ったなしだ」として憲法への自衛隊の明記や緊急事態条項の創設など総裁任期中に憲法改正を発議すると強調した。
そして最後に、今後の自民党について「新しい世代が、もっともっと前に出て、よりスピードのある決断をそして、オープンな組織にする。そして発信力のある組織に変える。派閥にとらわれない。しがらみもない。あるのは国家・国民のために戦う使命感とバイタリティだ」と語った。
今回の総裁選は、小林氏に加えて、茂木敏充前幹事長、林芳正官房長官、高市早苗前経済安保大臣、小泉進次郎農林水産大臣の5人で争う構図だ。