続く厳しい残暑。静岡県内は9月18日も各地で真夏日となりました。この長引く残暑はさまざまなところに影響を及ぼしています。

熊崎結萌アナウンサー:
温度計は32℃を示しています。日差しもなく風もありますが、じっとしていても汗がにじむほどの暑さです

18日の県内は前線や湿った空気の影響で雲が広がり、湿度が高くムシムシとした一日になりました。

最高気温は静岡で33.9℃、清水で33.7℃などと猛暑日にはなりませんでしたが、それでも平年に比べて5℃以上高い気温です。

男性:
暑い。相当。いつになったら涼しくなるのか。衣替えを考えてないくらい暑い

9月半ばにも関わらず、続く真夏の暑さ。

静岡市内のカフェでは客足に影響がでていました。

カフェの店員:
気温の変化が大きいのかなと。今年に入って暑さがどんどん厳しくなっているし、9月に入って急に涼しくなって体調の変化も大きいのでは

こちらのカフェではジェラートやかき氷を主に提供していますが、夏は客足が遠のき、秋に向けたメニューの準備を進めていました。

カフェの店員:
これから涼しくなってくるので温かいおしるこを用意して、店内でも暖かくゆっくり楽しめるようにしているので客足が戻ってくれば良い

おでん屋の店員:
寒い時と違う温度で。いつもなら2台だけど1台になってしまう。少なめに

駿府城公園内に店を構えるこちらのおでん屋。

夏は仕込みの量を量を減らしています。

その一方で、かき氷の売れ行きは好調だといいます。

おでん屋の店員:
かき氷、5種類だが出る。(Q.どのくらい?)1日出るときで20~30

2025年は暑さが長引くことが予想されるため、11月頃までかき氷の販売を続ける予定だということです。

異例の暑さは家計にも影響が。

豚肉の卸売り価格は春から夏にかけ急上昇し、7月は1kg当たり868円を記録しました。

連日の暑さで豚がエサを食べにくくなるため生育が遅れ、出荷数の減少につながり価格も上がるということです。

伊藤渚紗 記者:
豚舎の中に入ってきましたが、少しひんやりしていて外の空気よりも冷たく感じます

豚の飼育頭数県内トップの湖西市にある養豚場。

2023年から県の畜産技術研究所や民間企業とともに新たな暑さ対策に取り組んでいます。

ヤマショウ・佐原巨章 社長:
夏場を制すれば養豚は利益が上がるので重視しています。(生育が遅く)滞留した豚が秋口にたくさん出て価格が下がる。それを前倒しして生産者としては利益を確保したい

築40年以上の豚舎の屋根に設置されていたのは太陽光を反射する素材のシートです。

日傘などにも使われる素材で、屋根一面に貼ることで豚舎の中に熱が入ることを防ぎます。

県畜産技術研究所・工学博士 杉山典さん:
屋根から入ってくる熱の量が多いとエアコンも効きにくい。太陽光を最小限に抑え、熱が入るのを防ぐために放射冷却シートをつけている

エアコンとともにこのシートを設置したことで豚舎も豚の快適な温度を保ちやすく、夏場に出荷するまでの飼育日数も10日ほど短縮できているということです。

開発の技術支援をした専門家は今後もこうした暑さ対策が不可欠になると考えています。

県畜産技術研究所・工学博士 杉山典さん:
年々暑くなってきている。特に経年劣化した畜舎は対策が重要。どういう熱対策が一番いいか、モデリングをつくる必要がある

養豚場では他の豚舎にも導入するか検討していくということです。

こうした対策が今後の夏場の豚肉の価格に影響していくのか注目です。

連日の暑さと長引く残暑。

さまざまな影響が出ていましたが、気象台によると暑さは18日まで。

19日からはこの時期らしい気温に戻る見込みです。

テレビ静岡
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