熊本市の大西市長は5日、8月の記録的大雨の被災者への支援策を含む予算案を追加提案すると表明しました。
予算案の中では市独自の支援策も打ち出していて、車などが水没し移動が困難になった人を支援する全国初とみられる取り組みも含まれています。
大西市長が5日明らかにしたのは先月の大雨災害に対応する予算案、合わせて約40億4200万円です。
初めて盛り込んだ独自支援の一つが、水没などで車やバイクなどが使えなくなり、移動手段の確保が困難な人への支援策。
バスや市電、電鉄電車を無料とし、タクシーは300円の割引とする40枚の乗車券を交付するものでこれは全国初の取り組みと見られます。
市は対象者を約4000人と想定し、6000万円を計上しました。
【大西市長】
「短い期間で努力して検討した結果だと受け止めていただければと思うし、積極的に利用していただき、早く復旧して生活を取り戻してもらえたらと思っている」
このほか、被災者への賃貸型応急住宅提供や住宅の応急修理の費用に約5億円。
農地や農業用施設の復旧に約6億6000万円。
千原台高校や西山中学校など浸水被害を受けた学校施設の復旧に約2億円。
坪井など5カ所のポンプ場をはじめとする下水道施設の復旧・修繕や、道路崩落による下水道管路の復旧工事などに約1億3000万円を計上するなどしています。
予算案は議会最終日の25日に採決が行われます。