クマが市街地に出没した場合、市町村の判断で猟銃を使用できる「緊急銃猟」について、改正法が9月1日から施行されていますが、岩手県内で9月中に運用できる自治体は、4つにとどまることが、岩手めんこいテレビの取材で分かりました。

改正鳥獣保護管理法の施行により9月から始まった「緊急銃猟」の制度は、一定の条件を満たした場合、市町村の判断により市街地で猟銃を使えるようになります。

岩手めんこいテレビが3日、県内33市町村に取材したところ、9月中にこの制度を運用できると回答したのは、大船渡市・陸前高田市・釜石市・二戸市の4つにとどまり、約9割の市町村が9月中には運用できないことが分かりました。

運用できない理由としては、マニュアルがまだ作成できていないことや猟友会との調整、制度の理解が進んでいないことなどがあげられています。

自治体の担当者からは「緊急銃猟はリスクがあるので極力したくない」「今出没するクマへの対応で手一杯」「改正の話が出てから9月までの時間が短かった」といった声が聞かれました。

運用を始められる時期については、10月から年内を目指すと答えた自治体が3、2026年以降が17、「時期を定めずなるべく早く」と答えた自治体が9となっています。

岩手めんこいテレビ
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