不信任案が可決されその去就が注目される伊東市の田久保市長。9月3日も進退についての発言はありませんでしたが、周囲では想定される選挙に向けた準備が進んでいます。
記者:
議会の解散か失職か決断はついたのでしょうか?
伊東市・田久保眞紀 市長:
おはようございます
記者:
いつ会見で表明するのでしょうか?
伊東市・田久保眞紀 市長:
・・・(無言)
3日 午前11時前 伊東市役所に登庁した田久保市長。市議会を解散するのか?失職するのか?その去就に注目が集まっていますが、3日も発言はありませんでした。
こうしたなか市議会議員選挙や市長選挙を想定してあわただしく準備を始めているのが伊東市の選挙管理委員会です。
床に置かれた投票箱。輪ゴムや電卓など開票の際に必要となる備品も壁沿いに山積みにされています。
市の選管は9月2日 通常の事務スペースから選挙の時に使用する市役所2階の広いスペースに移動。
投票場所の確保や備品の準備など選挙に備えた作業を加速しています。
伊東市選挙管理委員会・竹安卯起さん
やはり選挙が多くなるとその分、職員の事務量は増えることにはなるが、遺漏なく選挙が執行できるように準備をしたいと考えている
3日 午前 選挙管理委員会には市議会議員の姿が…。
伊東市議会・大川勝弘 市議:
(想定で)告示が(来月)12日から始まる中でそういった行為になるので、大丈夫かどうかの確認を
10月にも想定されている市議会議員選挙。
予定される秋祭りで祭りの本部として自宅の一部を提供することが決まっていますが仮に選挙期間となった場合にこの行為が法律的に問題ないか確認していました。
伊東市議会・大川勝弘 市議:
特に伊東市の選挙に関しては全国的にも注目されているので、我々もちょっとした失敗が命取りになると思っているので、今の市長が反面教師ではないですが、ダメなことは絶対しないというのが原則になっている
一方で、選挙とともに注目されるのが警察に受理された3件の刑事告発の行方です。
田久保市長を巡っては7月に公職選挙法違反の疑いで告発されて以降、卒業証書を偽造した疑いや地方自治法違反の疑いなど3件で刑事告発され受理されています。
それぞれの捜査は今後どうなるのか?選挙には影響を及ぼすのか?捜査の行方が注目されています。
捜査の行方などについて菊地弁護士の解説です。
田久保市長に対してはすでに3件、刑事告発されていていずれも受理されています。
まず選挙で報道機関に「大学卒業」とウソの報告をした公職選挙法違反の疑い。そして卒業証書を偽造した有印私文書等行使の疑いなど。最後に、百条委員会で卒業証書の提出を拒否したりウソの証言をしたりした地方自治法違反の疑いです。
ーQ.現状で警察は?
菊地幸夫 弁護士:
刑事告発を受理したということは捜査が始まっているといことです
ーQ.今後どうなるのでしょうか?
菊地幸夫 弁護士:
一般的に可能性は否定できません。
公職選挙法違反や百条委での出頭拒否などは罰金もあって比較的軽い罪です。一方、偽造や偽証は罪が重く、この捜査がどこまで進むかが焦点になります。重い罪なので逮捕につながる可能性が出てくるわけです。
但し、有印偽造私文書等行使については、問題の文書が金庫の中にあり、弁護士が押収拒絶権を行使すると証拠が手にはいらないので難しいと思います。偽証については例の「19.2秒」ですので立件できるかもしれません
こうしたことから菊地先生が導きだしたのが「逮捕の可能性は否定できない」です。
ーQ.選挙前や選挙中の家宅捜索などは?
菊地幸夫 弁護士:
可能性としては否定できません。ただ、まだ市長の身柄をとっているわけではなく在宅で捜査を進めているので捜査機関も猛スピードでという動きはしないと思います。そういう意味では、選挙が終わってからということになるのでは
田久保市長の捜査の行方が注目されています。