早朝の長野市内で目撃されたのは、カメラを手に集まった多くの人の姿です。
歩道や土手、中には草むらにも。
100人を超える人たちが集まり必死にレンズをのぞき込んでいますが、一体何を目撃しようとしているのでしょうか?
お目当ては、2025年6月に引退した寝台特急「カシオペア」。
9月3日朝、廃車のために長野市の車両基地へと移送されると、沿線には「カシオペア」の最後の姿をカメラに収めようと、大勢の人が集まったのです。
展望室などの豪華設備や客室の静かさなどから“動くホテル”と呼ばれ、上野駅~札幌駅間を結ぶ寝台特急として人気を博した「カシオペア」。
2016年の定期運行が終了し、団体車両として使われてきましたが、老朽化などを理由に2025年6月に引退しました。
そして今回、廃車のための回送がラストランとなったのです。
「カシオペア」と同い年だという25歳の「カシオペア」ファンの男性は、「最高でした。同い年として『お疲れさまでした』と言いたい」と話し、別の男性は「新婚旅行の時、上りのカシオペアの一番後ろの展望スイートに乗りました。大勢の人がステキな思い出を持っていると思う。最後までみんなに思い出をありがとう」と話していました。
多くの人の思い出を乗せた「カシオペア」。
JR東日本によりますと、廃車にはするものの、今後は展示なども含めて有効活用することにしています。