長野県筑北村の日本ウェルネス長野高校のサッカー部の監督が、部員を厳しく叱責するなどして、5月28日、退任していたことがわかった。関係者によると、学校に通えない状態になっている生徒もいるという。
「荷物まとめて帰れ、退寮しろ」
筑北村の日本ウェルネス長野高校。9割の生徒が寮生活を送り、授業や部活動に励んでいます。その寮で5月上旬の夜、ある声が響いた。
サッカー部監督:
「荷物まとめて帰れ!退寮!言うこと聞かないなら。退寮しろ!早く帰れって言ってんだよ!!帰れよ早く!」
これは、関係者からNBSに寄せられた当時の音声。サッカー部の50代男性監督が、2年生の生徒を厳しく叱責している。

サッカー部監督:
「帰れって言ってんだよ!迷惑するんだよ、みんな。お前、最低だな!後輩にやらせるなんて」
関係者によると、監督は、1年生の生徒がボール磨きをしていたところを見て、「2年生の生徒が無理やり後輩にやらせた」と思い込み、叱責したとみられている。

「どうぞ、訴えてください」
少なくとも4分、強い口調の叱責が続いた。
サッカーの試合に関することも…
サッカー部の監督:
「おまえ明日使わないから、ベンチ入れないからスタンドだから、お前ひとりで。いいな」

また、周囲の部員に同意を求めるような言い方も。
サッカー部の監督:
「○○(部員)、これでいいと思う?(ボール磨き)やらせて?」
○○(部員):
「いや、よくないです…」
さらに…。
サッカー部の監督:
「早く帰れよ。どうぞ暴言でも言ってください、訴えてください、おれも訴えるからお前のこと学校に。早く帰れよ!帰れって言ってんだよ!わかんねえのかお前」
「やだ?帰れ!親に電話してやるよ、言うこと聞かないから今すぐ迎えに来いって。それでいいんだろ?お前それいじめじゃん、やらせてんだもん無理やり。寮、退寮だよ、これでアウトだからね」

「指導の一環だった」
学校によると、監督は2年前に赴任し、寮の管理者も務めていた。2023年度も日常的な暴言などで多くの部員が辞めていて、学校を運営する本部が監督を指導していたという。
しかし、その後も暴言などが続き、一部の生徒は学校に通えない状況になっていて、保護者から指導の改善や、交代を求める声が上がっていた。

こうした声を受け、監督は自ら辞職を申し出て、5月28日退任したという。
監督は「指導の一環だった。本当に帰らせるつもりではなかった」などと説明しているという。
学校は「生徒が安心して学校生活を送れる環境を1日も早く取り戻したい」としている。

(長野放送)