魚介類に寄生し、激しい腹痛や嘔吐などを引き起こすアニサキス。
その食中毒が増えている。
「みんテレ」のフィールドキャスター、八木隆太郎アナウンサーも経験者だ。
防ぐためにはどうしたらいいのだろうか?
「痛くて寝ていられない」 みんテレの八木アナも経験
「腹部をぎゅっとつかまれたような痛さで目が覚めた。脂汗をかくような感じの痛さ」(八木隆太郎アナウンサー)
私、八木隆太郎がアニサキスによる食中毒を発症したきっかけは、飲食店での会食だった。

さまざまな種類の刺し身の盛り合わせがとりわけおいしかったのだが、帰宅後に異変が。
夜も更けた午前3時ごろ、突然激しい腹痛で目が覚めた。
「波のように何回も繰り返し、痛くて寝ていられない。これはおかしい、今まで経験したことのない痛み」(八木アナウンサー)

どうにか病院に行って胃カメラで検査すると、モニターに映ったのは白い糸くずのようなアニサキスだった。

アニサキスはサバやヒラメ、イカなどの魚介類に寄生し長さ2~3cm、幅0.5~1mmほど。

生きたまま人間の体内に入ると胃や腸の粘膜に刺さり、激しい腹痛や嘔吐を引き起こす。
胃カメラを使って摘出したが、痛みは数日続いた。
原因は会食で食べた白身魚の刺し身である可能性が高いということだったが、幸い他の参加者に発症した人はいなかった。
「今まで刺し身を意識して見て食べることがなかったのでびっくりした。魚介類にはアニサキスが寄生している可能性があることを知らないといけない」(八木アナウンサー)

アニサキスによる食中毒が急増中
アニサキスによる食中毒が増えている。
札幌市保健所によると、報告があった件数は10年前の約10倍となっている。
全国での実際の件数の推計について、専門家は。
「実際の患者は少なくとも年間約2万人。築地に市場があった時に約400種類の魚介類を調べたら、160種類以上にアニサキスが寄生していた」(国立健康危機管理研究機構 杉山広客員研究員)
魚のプロに聞く!アニサキスによる食中毒を防ぐには?
アニサキスによる食中毒を防ぐには、どういった点に気をつければいいのか。
函館市民の台所「はこだて自由市場」で魚のプロに聞いた。
「皮をむいた時に電気で照らし透かして見る。白いぽちっとしたものが見えるとアニサキスが渦を巻いて寄生しているので、それをえぐって取る」(イカ専門店)

目視で取り除くことが何より重要だ。
さらに。
「必ず冷凍してアニサキスを死滅させる。目視で全部確認するわけにはいかないので」(サケ・マス専門店)

厚生労働省によると、一般的な酢でしめたり、しょうゆやワサビをつけたりしてもアニサキスは死なないという。

マイナス20℃で24時間以上冷凍することを推奨している。
また、70℃以上で加熱することも効果的だという。