9月2日、党四役である森山裕幹事長、鈴木俊一総務会長、小野寺五典政調会長、木原誠二選挙対策委員長の4人がそろって辞意を表明した自民党。

党内から、総裁選の前倒しを求める声も挙がる中、2日の自民党両院議員総会で、石破茂首相は自身の進退について以下のように述べました。

石破茂首相:
地位に恋々とするものでは全くございません。しがみつくつもりも全くございません。
自民党として道筋を示す、皆さま方と共に示す。それが私の責任であり、皆さまと共に、それを果たし、そして責任から逃れることなく、しかるべきときにきちんとした決断をするということが、私が果たすべき責務である。

さらに、総会後の囲みでは、「しかるべき時期に責任を判断するが、まず国民がやってもらいたいと思っていることに全力を尽くす」と、当面は続投する意思を示しました。
「古くさい成功体験にしがみついている」
加速する“石破おろし”の動き。
43人の議員が所属する派閥を率いる、麻生太郎最高顧問も、総裁選の前倒しを要求する意向を固めたことが分かっています。

今回の自民党四役の辞意表明について、政治ジャーナリストの田﨑史郎氏は…。

政治ジャーナリスト 田﨑史郎氏:
それぞれ違っていて、森山さんは「進退伺」を提出したわけですね。進退伺というのは、「問題がありました、辞めるべきかどうかは判断お任せします」というのが、進退伺。
小野寺政調会長と木原選対委員長は、これは2人とも本人に確認しましたが、「辞表を出しました。撤回することはありません」と。
鈴木総務会長は辞意表明ですが、立場的には小野寺さん、木原さんに近いと思います。

――この中のキーパーソンは森山さんなのに「進退伺」?
森山さんは、そこは煮え切らないというか、はっきりしない。辞表を出せばいいのに進退伺というのは…政治家としてどうかなのかなと思います。
きのう大きく局面が変わったのは、形は違いますが、「四役がそろって辞意を表明した」ということです。
社長だけが続投すると言って、専務以下は全員辞意を表明している。これが今の自民党の組織なんです。これじゃあ組織は動かないですよ。

また、「サン!シャイン」コメンテーターで起業家の成田修造氏は、「今は政治システム自体が根本から変化し、“多党制”で政治を動かしていく時代になっている。衆院選も都議会選も参院選もそれを国民が求めているという結果になった」とした上で、今の自民党についてこう印象を述べました。

成田修造氏:
やっぱり過半を取りたい、強い自民でありたいみたいな、そのメッセージ自体が国民の感情とずれている感じがして、すごく古くさい成功体験にずっとしがみついている自民党を、また示されている感じがするんです。
谷原章介キャスター:
今は、倒すべき旧体制派に見えてしまっているところがありますよね。
成田修造氏:
その中で、まだ「総裁かどうか」みたいな、地位を誰が取るかという話をずっとしていること自体が、僕ら世代から見ると、すごく古くさいことをやっていると思えちゃう。

タレント にしおかすみこ氏:
党内の在り方を考えるのも大事だとは思うのですが、私は総理がどなたであってもよくて、それよりもお米の問題とか、ガソリンの暫定税率とか減税とか、私たちの生活に直結することを、どなたが真剣に考えてくださっているんですか?というのが一番気になるので、ふわっとしないで、そこを早く落ち着いて考えてほしいと思います。

谷原章介キャスター:
要するに、国民全体の問題を優先してほしいわけであって、自民党内の問題は正直そんなに興味がない…、興味がないわけではないですが、そこよりは国全体のことを進めてくれと。

スペシャルキャスター カズレーザー氏:
(選挙において)結局「分かりやすいメッセージ」を出せるかというのは強いと思うんです。そこって結構重要じゃないですか、なのに今回の会合の結果が「分かりにくいメッセージ」としかとれない。結局そこができていないというのは、やはり弱く見えてしまう。
もちろんハッキリいえば、分かりやすく言えばということだけではないと思いますが、対外的なものではあるので、そこではスパッとしたメッセージも出していいのではないかと思います。
(「サン!シャイン」2025年9月3日放送)